台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2022年12月】悟明老師が占う「世界の動き」

 今月の鍵となる4つの星は、天梁星、紫微星、左輔星、武曲星です。これらの星が導くのは、緩やかな回復。経済、観光、金融、製造、不動産、ハイテク分野……と、あらゆる業界が盛り返していく気運が見てとれます。そして、人々の快活な笑顔、発展を後押しする良縁がもたらされる星回りでもあります。

 鍵を握る星のひとつ・左輔星は、この時期、日本を示す七殺星に入り、大豊作が期待できるとき。ぜひ、希望を持って過ごしていただければと思います。

 今月は、鍵となる星かどうかにかかわらず、アジア以外の世界各国の星回りから解説していきます。

 鍵となる星の紫微・天府星=南アメリカは吉星の化権を伴うほか、同じく吉星の月徳と文昌が入ってきます。これは天の御加護があり、喜びに満ちたひと月となる星回り。月徳は経済の回復を、文昌は好条件での契約成立などを示唆していて、南米が世界の観光業をリードするような好況を呈する可能性大。宝飾業、ハイテク、農業や漁業の活況も期待できます。

 太陰星=アメリカには、金融面で力を発揮する吉星の魁罡、金庫を象徴する吉星の金匱が入ってきます。つまり、この時期のアメリカは財運が絶好調。11月の中間選挙で民主党が善戦し、自信を深めたバイデン大統領は、この波に乗って、攻めの政策で世界経済を牽引していくのではないでしょうか。病気の爆発的流行を暗示する凶星の天狗がありますが、銀河線で結ばれる天同星にある天魁の力で押さえつけることができ、大きな問題にはならないと見ています。

 貪狼星=カナダには、凶星の陀羅と五鬼が入ってきます。さらには武曲星の化忌の悪影響を受ける星回りとあって、非常に不安定なひと月になりそうです。特に不利なのが金融面。とはいえ、破軍星にある吉星の文曲と七殺星にある左輔の好影響を受け、災いを吉に変えていける可能性も。幸運を祈ります。

 天機星=ヨーロッパ&中東には、吉星の天徳が入ってきます。さらには、三方四正で繋がる天同星にある天魁、巨門星にある禄存という二つの吉星の好影響を受ける星回りとあって、良いニュースが次々と入ってくるイメージのひと月に。これまで勢いを失っていた業種が、目に見えて回復する可能性も。特に、観光&旅行業、ファッション業界が世界のトレンドを作っていくように見て取れます。

 破軍星=インド&南アフリカには、吉星の文曲、凶星の喪門が入ってきます。これは、災いを吉に変えて国運を盛り立てるという星回り。少なくない被害が出る事件や事故も起こりえますが、途方に暮れるような事態にはならないでしょう。

 そして、世界が注目するウクライナ情勢。ウクライナやベラルーシなどの東ヨーロッパ諸国を示す廉貞・天相星には、吉星の右弼が入ってくる一方、羊刃と亡神という気になる凶星も。右弼の力で殺傷力は弱まることと思いますが、悲しいことに、引き続き侵攻による被害が出るように思われます。

 一方のロシア=巨門星には、吉星の禄存が入ってきます。星回り的には、ロシアのほうが優勢といえます。ただ、この宮にある禄存と廉貞・天相星の宮にある右弼は、コミュニケーションが可能な関係。つまり交渉の余地があります。よって、ロシアに有利な条件のもと、停戦に向けた話し合いが進むと見ることもできそうです。

2022.11.30(水)
文=堀 由美子