【トリビア3】
授乳すると身体の前面が発熱する。
哺乳類の赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、とても寒がり。だから出産した女性の身体は、赤ちゃんを抱いて授乳すると前面の皮膚温度が自然に上昇し、子どもを効率よく温められるようになっている。抱卵中の鳥は卵に接する部分が熱くなることが知られているが、同じ原理。東日本大震災の直後に分娩があった産院の医師は、暖房が止まっても母親に赤ちゃんをずっと抱かせていたところ「赤ちゃんの体温はきわめて安定していた」と言っていた。母の身体は実に高機能だ!
2013.10.20(日)
河合 蘭=構成・文
梅津有希子=編集協力
添田あき=イラスト