台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2022年10月】悟明老師が占う「世界の動き」

 今月の鍵となる4つの星は、太陽星、武曲星、太陰星、天同星。これらの星が導くキーワードは、豊富な財源、金融や不動産業の勢い、起業、宝飾品への注目、生活の質の向上、力強い支援。

 経済面でも生活面でも、コロナ前の状況に戻すべく、グッと上向いていく星回りとなっています。

 円安に見舞われている日本の皆さんは実感しづらいかもしれませんが、世界的には人々が豊かさを取り戻しつつあるようです。

 では、鍵となる4つの星について解説していきましょう。

 この月のポイントとなる太陽星は東南アジア、武曲星は中国、太陰星はアメリカ、天同星は台湾を示しています。

 太陽星=東南アジアには、吉星の化禄が入ってきます。旅行&観光業、農業、漁業が好調で、経済が活気づくという星回りです。入出境の自由度が増し、人気リゾート地を目指して欧米からの観光客が急増する……といった動きも予想されます。

 この宮には凶星の貫索が入ってきますが、太陽星を苦手とするうえ、化禄の力に抗うことができないため、ほとんど影響はないでしょう。三方四正で繋がる太陰星=アメリカの好影響も期待でき、多くの人々に富がもたらされるひと月となりそうです。

 武曲星=中国には、化権が入ってきます。化権は吉星ですが、財を象徴する武曲星についた場合は、金銭をめぐる闘争という意味合いが強くなります。さらには、凶星の劫煞があり、金銭面での困難が強調されるという星回り。政府はあらゆるところから力づくでお金をむしり取ろうとするかもしれません。

 例えば、富裕層の財産を不当に没収したり、著名人を脱税で検挙したり。また、理不尽な税制の変更などで民衆が苦しめられる可能性も考えられます。

 太陰星=アメリカには、吉星の化科が入ってきます。化科の作用は大きく、アメリカの持ち味を活かすべく運気を後押しするでしょう。特に金融業、観光業が大きく動きそうです。ただし、2つの凶星が引き起こす問題には要注意。

 1つ目は、病符がもたらす感染症の爆発。もう1つは殺傷力を意味する羊刃の暴走。例えば、ガス爆発などで多くの犠牲者が出るような事件が起こりやすいときです。どちらの凶星も銀河線でつながる天同星(台湾)の悪影響を受け、その力は強くなっています。

 そして天同星=台湾。凶星の化忌がつき、落ち着きのないひと月となりそうです。さらには、舌戦を意味する凶星の捲舌、非難し合う様子を意味する凶星の指背があることから、国外からの言葉での攻撃、国内での言い争いが増えそうです。現実に鑑みると、中国からの批判や威嚇、国内では11月の統一地方選挙を前にした与野党の叩き合いが激化する……といったところでしょう。

 では、その他の国を見ていきましょう。

 ロシア=巨門星には、凶星の五鬼。これは罵倒や扇動を示唆しています。その一方、ウクライナやベラルーシなどの東ヨーロッパ諸国を示す廉貞・天相星には、吉星も凶星も入ってきません。この星回りを見る限り、ロシアは相変わらず挑発的な態度を取り続けるものの、殺傷行為は激減すると考えられます。ロシアには徴兵の動きがありますが、ウクライナ軍が複数の地域を奪還していますし、収束に向けた調停が進むのではないでしょうか。

 貪狼星=カナダには、凶星の天狗が入ってきます。しかしその影響はほとんどなく、世界中で報道されるような事件が起こる可能性は低いでしょう。星回り的には、多方面での発展が期待できるときです。

 南アメリカ=紫微・天府星には、吉星の禄存が入ります。経済的発展が見込めるひと月で、特に好調なのが不動産と宝飾業。新たな鉱山が見つかったり、特定の鉱石の価値が上がったり、といった動きがあるかもしれません。

 ヨーロッパ&中東=天機星には、凶星の陀羅と喪門が入ってきます。この星回りからイメージされるのは、イギリスのエリザベス女王の逝去に関するさまざまな儀式や集まりによって、何らかの感染症が拡大するという状況です。しかし、三方四正で繋がる他の宮からの好影響もあり、そうした災いが何かを変える大きなきっかけとなる可能性も感じられます。

 インド&南アフリカ=破軍星には、凶星の白虎が入ってきます。世界的ニュースとなるほどの大きな交通事故が起きるかもしれません。

2022.09.30(金)
文=堀 由美子