お酢は摂り方次第で、胃腸の敵にも昧方にもなる

 こんな相談者さんもいました。食べすぎ飲みすぎは思い当たらないのに、ずっと胃の調子が悪いというのです。

 どんなものを食べているのかを聞いてみると、たしかに食事の内容に大きな問題は見つかりません。そこで、ストレスが原因かもしれないなと思い、さまざまな方面からアドバイスしていたのですが、よくよく聞いているうちに食前にお酢を飲んでいることがわかりました。

 「健康のために、毎日、湯呑みに半分くらい飲んでいます」と当たり前のようにおっしゃるので、早速飲むのをやめてもらったところ、胃腸の調子はよくなりました。

 お酢には、血流を促す、体内の老廃物や毒素を取り除くなどの、さまざまなよい働きがあります。また、体を温める作用もあります。

 決して悪いものではないのですが、メインとなる成分は酢酸(さくさん)という”酸“なので、空腹時に薄めずにそのまま飲んだり、毎食前に摂っていたりすると、胃腸には刺激が強すぎます。

 せっかくお酢を摂るのなら、正しい摂り方、適度な量を意識しましょう。そのまま飲むのではなく、酢の物や甘酢煮などのように、調味料として使うほうが胃腸にもやさしいです。

櫻井大典

漢方コンサルタント。国際中医専門員。日本中医薬研究会会員。中国の首都医科大学附属北京中医医院、雲南省中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格を取得。これまでに延べ4万件以上の健康相談に応えてきた。簡単で実践しやすい養生法が人気を集め、Twitterフォロワー数は16万人を超える。著書・監修書も多数。最新刊『病気にならない食う寝る養生』(学研プラス)が発売中。公式Twitter @PandaKanpo

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2022.08.28(日)
文=櫻井大典