若干分かりにくいのは、「設定コードの21~25番はまったく反応しなかったが、26番ではエアコンの運転/停止が行えた」からといって、26番が唯一の正解かというと、そうではない場合があることです。というのも設定コードは複数あり、なかには特定のボタンだけが動作しない設定コードも含まれているからです。
例えば26番の設定コードは、「冷房」「暖房」「送風」の切替ボタンは使えるのに「自動」ボタンが反応せず、一方で27番の設定コードは「自動」ボタンは使えるものの、横方向のスイングが反応しないといった具合です。
唯一無二の設定コードしか存在しない場合もあるのですが、このように複数ある設定コードがどれも一長一短の場合、どちらを選ぶかはユーザ次第です。設定で唯一迷うところがあるとすればここでしょう。
ポイントはこれら設定コードの見分けやすさ、そして操作しやすさ
上記の傾向は多くの汎用リモコンに共通する特徴なのですが、今回の2製品に限定した場合、優秀なのはオーム電機「OAR-N12」です。
というのもオーム電機「OAR-N12」の取扱説明書には、設定コードごとにどのボタンが動作しないかがきちんと記載されているため、最初からある程度「当たり」の目星をつけて設定コードを選べるからです。
エルパ「RC-36AC」は、記載されているのは動作する設定コードの番号だけで、設定コードごとの相違点についての説明がありません。そのため、きちんと動作する設定コードが存在しているのに、あるボタンが動作しない設定コードを使い続けてしまうケースが起こる可能性があります。
もう一つ、大きな違いとして挙げられるのが、液晶やボタンの操作のしやすさです。オーム電機「OAR-N12」はバックライトによって暗い場所でも操作しやすいのですが、エルパ「RC-36AC」はバックライトは非搭載です。
またエルパの製品は、もっとも利用頻度の高い運転/停止ボタンがほかのボタンと同じ形状で目立ちにくく、慣れるまでは唯一ボタン形状の異なるタイマー入/切ボタンを誤って押してしまいがちです。
2022.07.18(月)
文=山口真弘