オーディション「ミスiD2017」では男性初のファイナリストとなったことで注目を浴び、その後はアイドルユニット「電影と少年CQ」でライブ活動を行いつつ、2021年5月からセルフプロデュースによる「DIVA Project」を開始したゆっきゅんさん。一度見たら忘れないアイコニックな存在感と、一本芯の通った言動と立ち居振る舞いを兼ね揃えたその姿に、魅了される人が急増中です。
そんな新世代DIVAが、CREA Webに降臨! さぁ、みんなも心の中のDIVAを解き放て! 自己肯定感爆上げインタビュー、必読です。
生まれながらにしてDIVAだったと気づいた
ーーソロ活動「DIVA Project」を開始されてまもなく1年が経とうとしています。まずはプロジェクトの概要についてお伺いできますか?
これまでもアイドルユニット「電影と少年CQ」のメンバーとして活動しつつ、1人でできることはいろいろとやってきました。でもどこかで「自分はまだ本当にやるべきことはやっていない」という思いがありました。そこで、具体的にどうしたいかという企画書を自分で書いてみたんです。
その時に浮かんだのが「DIVA Project」という言葉。これまで私はずっと“DIVA=歌姫”と呼ばれる女性歌手の歌ばかりを聴いて育ち、その方々の音楽に勇気や元気をもらうことで、どうにか生きてきました。その経験もあり、次は自分の番だと名乗り出ようと思いました。
ーーただのソロ活動ではなく、「DIVA Project」と名付けて具体的イメージを作り上げてきたセルフプロデュース能力にも脱帽しました。そしてDIVAが好きという思いにとどまらず、DIVAになろうとした決意にも。
DIVAが好きすぎてDIVAになりましたというのは本当にその通りなんです。でも、自分がDIVAになることが大事というわけではなく、あらかじめ私はDIVAだったので、それを分かりやすく表現しているという感じです。今はどんどんあるべき姿になっていってるって感じが強いです。変身したというわけではなく、ずっと「自分はDIVAである」という気持ちがありました。
ーー自分がDIVAだと気づけたきっかけはなんですか?
みんな「心の中にギャルがいる」「心にマイメロ」とか言いますよね。それで、自分の中には誰がいるのかな?と自問自答した時に、ギャルでもマイメロでもなく、DIVAが常に心に宿っていることが発覚したんです。DIVAというと、歌って踊ってステージに立ってる華やかなイメージを持ちやすいですが、ここで言うDIVAは単に女性歌手という職業を指しているわけではなく、精神性であり、姿勢であり、態度としての「DIVA」。
私のDIVAの解釈は、「誇らしくあろうとする意志」「自分自身であることへの固執」「バレバレ過剰なMy Soul」「孤高性」「無自覚を魅力としない姿勢(自己演出の1人目の観客が自分)」などです。私にとってDIVAは、孤独なまま立っていて、人々に勇気を与え続けてくれる存在ですから。
ーー「孤独」や「疎外感」を感じやすい今の時代、「ウチら」的な連帯感のある明るいギャルマインドに救われることも多いと思います。でも、デフォルトとして備わっている「孤独」をしっかり引き受けた上で、自身の考えや信念を貫き、その道を突き進むというDIVAマインドも、今を生きる上で指針となる価値観だと思いました。1stシングル「DIVA ME」からは、ゆっきゅんさんのDIVAとしての覚悟とともに、みんなもDIVAであるというメッセージも感じます。
特に今は一人でいる時間が増えたことで、余計に孤独を感じやすい時代だと思います。友人といても、心のどこかでわかりあえなかったりもする。誰にも言えない、あるいは誰に言うほどでもない個人的な感情をみんな持っていますよね。その孤独こそがあなただけのすごく面白い宝物なんだよということを、私はDIVAとしていつもたった一人に向けて歌っていきたい。そして誰もがDIVAだと気づいた瞬間に、孤独を引き受けながら輝ける存在になれるのだと思います。
2022.05.17(火)
文=綿貫大介
写真=平松市聖