北九州の旅の締めくくり、小倉の地へ。伝統の産業と文化に触れるひととき

 北九州市小倉は、かつて小倉藩の城下町として栄え、今なお北九州の経済や産業の中心地となっているエリア。この地を代表する企業の一つが、トイレや洗面台といった水まわりの住宅設備機器メーカー、TOTOです。

 日本のみならず世界でその名を知られるTOTOですが、今でも本社所在地は小倉。そして、その本社の隣に、「水」と「大地」をモチーフとする美しい外観を見せているのが、TOTOミュージアムです。

 TOTOミュージアムは、2017年に迎えたTOTOの100周年記念事業として2015年に開館。水洗便器の国産化を初めて実現するなど、日本の水まわりの進化に大きく貢献してきたTOTOの歴史やものづくり、日本の生活様式や文化の変遷、さらには期間限定でおこなわれる建築家の展覧会など、さまざまな展示を楽しむことができる施設です。「あ、これ懐かしい!」なんて思えるような展示に出会えるかもしれません。

TOTOミュージアム

所在地 福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
電話番号 093-951-2534
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜・夏期休暇・年末年始
入館料 無料
https://jp.toto.com/knowledge/visit/museum/

 さぁ、いよいよ旅も大詰め。北九州のお土産を探しに、小倉ならではのお店を巡ります。とくに二人が「ぜひ寄りたい」と楽しみにしていたのが、小倉織のさまざまなアイテムが揃うショップ「小倉 縞縞(KOKURA SHIMA SHIMA)」です。

 小倉織は、江戸時代にこの地で生まれた綿織物。経糸(たていと)の密度が緯糸(よこいと)の約2倍もあり、地厚で丈夫なうえに独特の縞模様が美しいと評判を呼びます。が、明治期をすぎると様々な時代の波の中で、昭和初期には生産が途絶えてしまったといいます。

 その小倉織をよみがえらせたのは、北九州市出身の染織家・築城則子さんでした。骨董店で出会った江戸時代の小倉織の端布に魅了され、試行錯誤の末、ようやく1984年に小倉織を復元・再生。

 その流れを引くブランドが、「小倉 縞縞」なのです。小倉織の伝統を生かしながら、新たな感覚の色づかいやデザインを取り入れたアイテムは、風呂敷やエコバッグなどの小物からアパレルまで種類も豊富です。

「この『SDGsシリーズ』って、17色の縞柄でSDGsの17のゴールと世界の多様性を表現しているんだって。カラフルですごくかわいいね」(内藤さん)

「小風呂敷はお土産にしても喜ばれそう。それとも抹茶飴が入った『あめちゃん袋』かな」(池田さん)

 さて、二人は誰にどんなお土産を選んだのでしょうか。

小倉 縞縞 本店

所在地 福岡県北九州市小倉北区大手町3-1-107
電話番号 093-561-8152
営業時間 10:00~18:00
定休日 水曜日
https://shima-shima.jp

 内藤さんと池田さんが最後に立ち寄ったのは、細い路地にひっそりと佇む「茶論 Salon du JAPON MAEDA」。創業100年を越す老舗の製茶卸店が営む日本茶専門のサロンです。

 茶師である店主の前田敏さんが地元の八女茶など選りすぐりの茶葉をブレンドした日本茶を中心に、さまざまなドリンクやスイーツを味わうことができます。

 内藤さんが選んだのは、「抹茶チョコフォンデュ」。抹茶の風味が濃厚なクーベルチュールホワイトチョコレートに白玉やアイスクリーム、なんとポテトチップスなどを組み合わせた限定メニューです。お茶はオリジナル茶葉「みやび」を使った「冷玉露」を。

 池田さんは、前田さんが丁寧に点てた抹茶と季節の和菓子で一服。坪庭を眺めながら、豊かな香りと濃厚な旨みをもつ抹茶をいただくひとときに、旅の疲れもほどけていきます。

 また、こちらのお店では、オリジナルの日本茶をはじめとするさまざまな茶葉や菓子、メイド・イン・ジャパンの雑貨なども販売。手軽な「一煎パック」やクッキーなどをお土産に選び、二人は北九州の旅を締めくくりました。

茶論 Salon du JAPON MAEDA

所在地 福岡県北九州市小倉北区中島1-15-3
電話番号 093-512-3077
営業時間 11:00〜17:00
定休日 火曜日
http://salondujapon.com


海風を感じながら、北九州空港まで快適ドライブ

 小倉を出発して北九州空港へ。帰りのフライトは、北九州空港発16時50分、羽田空港着18時30分のJAL376便(※1)。翌日の仕事にも響かない帰宅時間で、週末旅にはぴったりのスケジュールです。

「北九州空港からお隣の山口県や大分県へも気軽に行けて楽しめるので、1泊2日とは思えないほど充実した週末旅になったよね」(内藤さん)

「門司のレトロな雰囲気、活気のある唐戸市場の雰囲気、小倉ではセンスの良いお店巡りと、それぞれ違った魅力があったね。今度は北九州空港から山口の川棚温泉や大分の別府温泉に向かってみようかな」(池田さん)

 北九州空港を起点に、東西南北どこへでも。二人の旅のプランはまだまだ広がっていきそうです。

画面に直接触れない"タッチレス"でチェックインが可能に!

今回、「北九州の旅」で利用したJALでは、徹底した感染症予防対策「JAL FlySafeの取り組み」を実施中。空港内の自動チェックイン機や自動手荷物預け機タッチパネルの非接触化や、デジタルサイネージ(電子看板)などによる保安検査場を含む出発ロビー全体の混雑状況の表示など、安心・安全な空の旅を提供するためのさまざまな取り組みを続けています。

(※1)フライトスケジュールは予告なしに変更される場合もありますので、ご予約、ご利用の際は航空会社にお問い合わせ下さい。
(※2)今回の取材は国や自治体の定めるコロナウイルス感染予防対策を徹底し、記事に出演したCREAアンバサダー2名については、撮影時のみマスクを外しております。

2022.03.25(金)
文=張替裕子(giraffe)
撮影=橋本 篤