――今後も、商業映画とインディペンデント映画、両方を並行してやっていく形になるのでしょうか。
濱口 商業映画だからこそできることもインディペンデント映画でしかできないこともある。今はそのバランスを探っている時期で、当分は両方を行き来する形になるかなと思います。
――大予算の映画も、やれたらやってみたいと思われますか。
濱口 それはもちろん。予算が増えれば広がる映画の可能性というものはあるし、スタッフやキャストの生活の基盤を作る上でもいいことですから。そこは全然否定せずやっていきたいです。
はまぐち・りゅうすけ 1978年生まれ。2015年に監督した『ハッピーアワー』でロカルノ国際映画祭最優秀女優賞を受賞し、大きな注目を集める。『寝ても覚めても』に続きコンペ部門に正式出品された『ドライブ・マイ・カー』で日本映画として初めてカンヌ国際映画祭脚本賞(大江崇允との共同脚本)を受賞、国際映画批評家連盟賞他独立賞3賞も受賞した。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『偶然と想像』は今年12月に公開予定。
INFORMATION
『ドライブ・マイ・カー』
8/20(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
出演:西島秀俊 三浦透子 霧島れいか/岡田将生
監督:濱口竜介 脚本:濱口竜介 大江崇允 音楽:石橋英子
原作:村上春樹 「ドライブ・マイ・カー」 (短編小説集「女のいない男たち」所収/文春文庫刊)
配給:ビターズ・エンド
<2021/日本/1.85:1/179分/PG-12>
©️2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
公式サイト
2021.08.26(木)
文=月永理絵