#227 Kashiko-jima
賢島(三重県)
![横山展望台から望む、賢島を含む英虞湾。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/7/1280wm/img_37a6fb3740ceb4e9ddd9c74707a8393d190294.jpg)
2016年に開催された、伊勢志摩サミットの地、三重県・賢島(かしこじま)。
賢島は奥志摩とも呼ばれる先志摩半島の南、入り組んだリアス海岸が美しい英虞(あご)湾に浮かんでいます。大小60ほどの島々があるなかで最大の大きさを誇るものの、人口は100人足らず。
![島々が折り重なるように連なる、英虞湾のリアス海岸。「日本の夕陽百選」に選ばれています](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/a/1280wm/img_5a2ab358bba1ac7ade63c1e4bc8b29a098293.jpg)
そんな賢島が伊勢志摩サミット開催地に選ばれた理由のひとつは、本州と2つの橋のみで結ばれているので、警備がしやすいから。とはいっても、本州との距離は10メートルも離れていません。
江戸時代の農民たちは本州から徒歩(古語で「かち」)で島に渡れることから、「かちこえ島」と呼び、いつしか「かしこ山」→「かしこ島」と変わっていったそうです。
特急「しまかぜ」に乗っていざ賢島へ
今回、賢島への旅は名古屋から電車を利用することにしました。お目当ては近鉄の観光特急「しまかぜ」。しかし予約開始時にうっかり数分の遅れをとったら、最前席から数列はすでに売り切れ。仕方なく、のんびりゆったり最後尾を予約しましたが、実はそれが、正解だったようです。
![観光特急「しまかぜ」の最後尾シートからの眺望。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/e/1280wm/img_aede09f7370403c5b6e95cf74ec33e30159740.jpg)
進行方向に向かって座っていたら、隣の鉄道ファンらしき人が「この席、回転できますよ」とシートをくるりと反転。すると最後尾にパノラミックな眺めが広がりました。流れていく風景と延々と続く線路、旅情あふれる風景を満喫しながら、賢島まで約2時間の電車旅です。
![賢島駅に到着したら、鉄道ファンが多数。中央に停車している試運転の特急「ひのとり」がお目当てのもよう。右が観光特急「しまかぜ」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/f/1280wm/img_2f6b661fc6f028f52604bc13340d979b180135.jpg)
ホテルのチェックインまでの空いた時間に、観光遊覧船で英虞湾をクルーズすることにしました。
2021.07.31(土)
文・撮影=古関千恵子