ダニエル王子には当時の外務大臣ら専門家10名が家庭教師につきました。そして見事にそのハードスケジュールをこなし、交際から7年後にようやく婚約をしたのです。
一般の人間が「王室」に入るのも離脱するのも大変なこと
当初は国民から「将来の女王の夫として相応しくない」と激しい反発があったダニエル王子も、真面目で誠実な姿が国民に認められ、今や国を代表する顔となりました。今では2人の子宝にも恵まれています。
どこの国であっても、一般の人間が「王室」に入るというのは並大抵のことではありません。そして同じく、そこから離脱をするのであれば、相応の覚悟が必要なのです。ヘンリー王子とメーガン妃に対し、英国王室側は今のところ、闇雲に反論するのではなく、「Never complain, never explain」(決して不平を言わず、弁明をせず)という姿勢で「大人の対応」をとっています。これはエリザベス女王の母が1936年に用いて以来、女王も掲げてきた王室の伝統です。しかし、国民の怒りは強く、いつそれが「爆発」するかもわかりません。日本の小室圭さんと眞子さまの結婚問題も、小室さんが28ページにも及ぶ文書を提出することで妙な「騒動」に発展してしまいましたが、本当に必要なのは、小室さんが「覚悟」を示すことなのかもしれません。
2021.06.29(火)
文=君塚直隆