桜川は、道頓堀川から分岐して木津川へと流れる堀川でした。大正3年(1914年)頃に大阪の市電九条高津線のために埋め立てられ、現在は千日前通の一部になっています。その川の名を残す浪速区の桜川は、ミナミの中心、なんばの西側で、とても便利な立地。イベントやコンサートが行なわれる「なんばHatch」を核とした複合施設「湊町リバープレイス」、京セラドーム大阪も近い。

カヌレの魅力は、もっちり、むっちり

暖簾に描かれた大きなカヌレの絵が目に飛び込んできます

 まだまだお店も少ない桜川に2012年5月22日オープンしたのが「カヌレ堂 CANELÉ du JAPON」。珍しいカヌレ専門店として、スイーツ好きの間で話題になっています。

 カヌレは、フランスの南西部、ワイン産地として知られるボルドー地方の伝統菓子で、正式名は「カヌレ・ド・ボルドー」。ボルドー地方ではワインの生産が盛んで、ワインの澱を取り除くために、卵白を使っていました。その際に残る卵黄の利用法として考えられたお菓子だとか。古くからボルドー女子修道院で作られてきました。

小さくて可愛らしい店内

 カヌレとは「溝のついた」という意味。その名の通り、溝のついた小さなカヌレ型で焼かれます。作り方は、まず、鍋に牛乳を沸かし、そこに小麦粉、バター、砂糖、卵黄、バニラ、ラム酒を入れて混ぜ、半日寝かせます。その生地を蜜蝋を塗ったカヌレ型に流し込み、高温のオーブンで焼き上げます。外側は、焦げたような濃い焼き色でカリカリして香ばしく、内側は弾力があってもっちり、むっちり。この独特の食感が魅力なのです。

 以前、日本でもちょっとしたカヌレのブームがありました。あちこちの洋菓子屋さんのショーケースの上に当たり前のようにカヌレが置かれていて、パン屋さんにもあってびっくり。そのブームも去って、今やごく限られたお店でしか作られなくなったカヌレ。

 そんなカヌレに注目して、日本独自のカヌレを販売しているのがその名も『カヌレ堂 CANELÉ du JAPON』です。

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2013.05.12(日)