皆さんは、街で美容師から声を掛けられたことはないですか? 美容界では「モデハン(モデルをハントする、の略)」と呼びますが、突然人から声を掛けられると、びっくりしますよね。
なぜ、美容師はモデハンをするのか。モデハンはなぜ減っているのか。今回はそんなあるある、美容師のモデハンについてです。
美容師とは切っても切れない「モデハン」とは
かつて火曜日の原宿や表参道には、モデハンする美容師が溢れていました。ガードレールに腰掛けているお洒落な人は、ほとんど美容師だったんじゃないか、というほど。
ここ数年で街で声を掛けるケースは減ったと思いますが、美容師が声を掛けるのには3つのパターンがあります。
1.ヘアスタイル写真のモデルさん
写真映えする方に声を掛けるパターンです。業界では「サロンモデル」と呼ばれます。
ヘアカタログによく載っている方はプロのファッションモデルとは違いますが、写真を撮られることに慣れている、ポージングが出来るセミプロです。多くはバイトや副職として行なっており、撮影の際のカットやカラーは美容室が負担するためお金がかからず、少額ですが報酬を得ることができます。
サロンモデルを経て有名俳優さんになった例もあるため、ステップアップの手段として考えている方もいるようです。
美容室の専属モデルとして契約する方もいます。
写真を撮らせてもらうのではないパターンは?
2.アシスタントの練習台
美容師は「スタイリスト(一人前)」と「アシスタント(見習い)」にランク分けされます。アシスタントの間は沢山練習が必要なため、練習させてもらえるモデルを探し続けています。
街で声をかけられた場合、多くは「人の頭で練習したいから、やらせてください」というオファーです。これには、先輩に教えてもらう「授業」形式と、個人の責任でやる「自主練」形式とあります。
「授業」形式
カラーやカット等、先輩美容師が監修しながら覚えたての技術を実践する形です。
2021.03.29(月)
文=操作イトウ