「絶対の味方になってくれる」という安心感

──今回の作品の魅力を教えてください。なぜいま、「美少女戦士セーラームーン」なんでしょうか。

三石 「美少女戦士セーラームーン」は戦士として、1人の人間として、様々なことに悩み、迷い、成長するセーラー戦士たちの姿を描いた作品ですが、戦士たちの友情や頑張る姿勢は、コロナ禍に限らず、多くの方に勇気や励ましを届けられると思っています。

 主人公の月野うさぎちゃんは、ドジでおっちょこちょいで勉強もできない子ですが、友だちを思いやる気持ちや家族を大事にする気持ちは誰よりも強く持っています。自分のまわりにいる困っている人や悲しんでいる人、苦しんでいる人を放っておけない性格で、その人を助けるために大きなパワーを発揮します。しかもその困っている相手がたとえ敵でも全力で助けてしまうんですよね。そういうひたむきで一生懸命なところが、「絶対の味方になってくれる」という安心感や共感力を生み、作品の人気につながっていると思います。

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 今回の映画のなかでは、4戦士(スーパーセーラーマーキュリー、スーパーセーラーマーズ、スーパーセーラージュピター、スーパーセーラーヴィーナス)それぞれが自分の中にある不安やつらい気持ちと向き合い、自分自身で考え、打ち破り、仲間の誰かに相談するでもなく、自分自身で進むべき道を決めていくという場面があります。

 コロナで思うように人と会えなかったり、つらい思いをしたりしている方はたくさんいらっしゃると思いますが、セーラー戦士たちのように、一度自分の中でかみ砕き考えてみることが、自分の成長につながる場合もあります。そう考えれば、きっと悪い面ばかりでもないはずですよね。それでもつらいときは、誰かに相談してください。いまは電話やビデオ通話で会わなくてもつながれますから、まわりの人に相談したり話を聞いたりするのもいいんじゃないでしょうか。自分の近くにも、うさぎちゃんのように力を貸してくれる人がいることに、きっと気がつくと思います。

2021.01.19(火)
取材・構成=相澤洋美
撮影=文藝春秋/杉山秀樹

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