台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2020年9月】悟明老師が占う 「世界の空気」

 今月を象徴するのは水に属する「癸」。カギを握る星は、貪狼星、太陰星、巨門星、破軍星で、それぞれ化忌、化科、化権、化禄という星が付属します。これら4つの星が導き出す意味は、すべて“水”という星回りのひと月です。

 こう書いただけで予測がつくかと思いますが、今月の天下第一盤から見えてくるのは、水に翻弄される地球の姿です。

 これは、豪雨や洪水、水難事故、水質汚染といった直接的なものだけでなく、それに伴う食糧難も示唆しています。

 占うまでもなく、中国の三峡ダムと周辺地域は危機的状況にあるようですし、穀倉地帯がダメージを受けているとも報じられています。

 10月末までの2カ月間は、すでに揺らいでいる中国はもちろん、朝鮮半島と日本にも、大水害と食糧問題が起きる可能性が高まっています。

 新型コロナウイルスを含め、10月末までの災害で被害を受けやすいのは、14〜34歳の若い世代と出ています。若さゆえの無茶が仇となることがあるので、気を引き締めて過ごしていただきたいと思います。

 そして、世界情勢で気になることといえば、米中関係でしょう。対立を示す冲銀河線を引いて見てみると、互いに罵倒し合う舌戦が繰り広げられる様子が見てとれます。

 アメリカを示す星を見てみましょう。そのひとつ、貪狼星は9月のカギとなる星。この欲望が強くわがままな貪狼星に入ってくるのは化忌です。もともとの気質が強化されるため、アメリカの傍若無人な振る舞いが加速すると読めます。

 ゆえに、中国に対する経済制裁や各種規制が強化され、貿易戦争が活発化すると思いますが、10月末までの2か月間に関しては、両国の足の引っ張り合いにとどまり、実戦の心配はないと考えています。

 また、今月は国内での“舌戦”が世界各地で起こる星回りでもあります。政府と国民の間、あるいは政党間の争い事が絶えない雲行きです。

 最も激しくなりそうなのが、アメリカとロシアの各国内。特にアメリカには、白虎と捲舌という星が入っており、これは血を見るような凄惨な事件に発展する可能性を示唆しています。

 北朝鮮とフィリピンは、政府による締め付けが強くなりそうです。その影響は、インドネシア、シンガポール、ベトナム、そしてオーストラリアにも及ぶ模様です。

2020.08.31(月)
文=堀 由美子