頭痛、肩こり、首こり、動悸・胸痛、喉のツッカエ、めまい、耳鳴り、慢性的な下痢、うつっぽさ......。すべて食事で治せます!
ダイエット外来の医師である工藤孝文先生著『心と体のもやもやがスーッと消える食事術』(文藝春秋)よりご紹介します。
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肥満者の8割は
メンタルに不調がある
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ダイエット外来ドクターとしてメディアでよく取り上げられている私がなぜ突然、「病名のつかない不調を消す本」を? と疑問に思われた方もいるかもしれません。
私はこれまでのべ10万人以上の患者さんを診てきましたが、じつはダイエットの相談にこられる方々のほとんどが体に「もやもやとした」不調を抱えています。
たとえば強い肩こり、便秘、むくみ、気分の落ち込み、激しいイライラ、喉の違和感、眠れない、下痢をしやすいといった症状。
甘いものが止まらなかったり、いつもドカ食いしてしまって肥満や高脂血症に悩む人は、こうした慢性的な心身の不調を同時に抱えているものです。肥満者の8割はメンタルに不調があるといってよいでしょう。
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肥満という「食べ物依存」の病は、心の不調とも密接につながっているからです。なのでダイエット外来では、やせさせる内科的治療というよりは、心身の歯車を整えて「食べ物に依存しなくていい」状態をつくります。
結果、みなさんするするとやせていく。
不思議なことに、うつっぽさがとれると過食がおさまります。
肩こりがおさまると夕食の量が減ります。
便通がよくなると甘いものがそれほど欲しくなくなります。
そうやって適切にやせると、冒頭で述べたような病名のつかない不調もまた噓のように軽減されていくことを、長年の治療のなかで発見したのです。
※本稿は『心と体のもやもやがスーッと消える食事術』(文藝春秋)の一部を再編集したものです。
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心と体のもやもやが
スーッと消える食事術
2019.12.16(月)
文=工藤孝文