沖縄グルメをちょこちょこ楽しむなら居酒屋がおすすめ。

 仕事終わりのうちなんちゅのざわめきや、どこからか聞こえる三線の音に包まれて杯を重ねる楽しい夜を。


p.6で紹介している「うりずん」のすぐそばにある、昼は市場、夜は吞み屋街になる栄町市場。迷路のような路地をバーホッピングするのも楽しい!
p.6で紹介している「うりずん」のすぐそばにある、昼は市場、夜は吞み屋街になる栄町市場。迷路のような路地をバーホッピングするのも楽しい!

 「夜ご飯はどこで食べよう?」と迷ったら居酒屋へ出かけてみよう。

 居酒屋には、ゴーヤーチャンプルーやラフテーなど定番の沖縄メニューがひと通り揃うため、ちょっとずつ多種類の沖縄グルメを堪能するのにぴったりだ。

 「料理名を見てもなんだかよくわからない」ということも多々あるが、そんな時は遠慮なくお店の人に聞いてみて。

 思い切ってわからないままオーダーしてみるのも旅の思い出になるかも。

 居酒屋が最も賑わう時間は19~21時頃。

 店によっては常連客が三線を手に民謡を歌い始めることもあり、思いがけず楽しい時間が過ごせるはず。

 こうして沖縄居酒屋の魅力にはまり「滞在中の夜ご飯はすべて居酒屋」という人も少なくない。

食べ忘れ注意! 定番メニュー

●海ぶどう
プチプチとした食感の海藻の一種。恩納村産が有名

●島らっきょう
小型のらっきょうで辛みが強い。塩漬けやてんぷらで

●ソーメンチャンプルー
茹でたそうめんを野菜などと共に炒めた料理

●ミミガー
豚の耳たぶのことで、茹でて酢の物などにして食べる

●ジーマーミ豆腐
すりつぶした落花生を豆腐状に固めたもの

●スーチカー
豚肉を塩漬けにしたもので保存食のひとつ

●スクガラス豆腐
アイゴの稚魚の塩漬けを島豆腐にのせたもの

●豆腐よう
泡盛に漬けた島豆腐を発酵させた珍味

3代にわたって続く老舗
でも遊び心も忘れない

●小料理 小桜
[那覇・牧志]

那覇最古。
那覇最古。

 1955年創業の那覇市内では最も古いとされている居酒屋。

 2階建ての建物は創業時の面影を色濃く残し、懐かしい気分にさせてくれる。

「酒に合う料理を」との思いのもと提供される料理の数々。手前から時計回りに、塩ナンコツソーキ 750円(税込)、島らっきょう 550円(税込)、KPS 300円(税込)。
「酒に合う料理を」との思いのもと提供される料理の数々。手前から時計回りに、塩ナンコツソーキ 750円(税込)、島らっきょう 550円(税込)、KPS 300円(税込)。

 5年ほど前から3代目の若いご主人が店を切り盛りし、泡盛を使ったハイボール〈Aボール〉や〈KPS(小桜ポテトサラダ)〉など、独自のカラーを打ち出しつつも、これまでの歴史もしっかりと踏襲。

 〈塩ナンコツソーキ〉など名物料理もなじみ客を満足させている。

ご主人の故郷、奄美大島の粒味噌を使った、〈みそぴー〉600円(税込)。
ご主人の故郷、奄美大島の粒味噌を使った、〈みそぴー〉600円(税込)。

迷ったらコレ!
この店の定番

左から、ソーメンチャンプルー 550円(税込)、ミミガー(ハーフ) 300円(税込)。
左から、ソーメンチャンプルー 550円(税込)、ミミガー(ハーフ) 300円(税込)。

 ソーメンチャンプルーはいたってシンプル。ミミガーなどいくつかの料理はハーフサイズも用意されている。

小料理 小桜

所在地 沖縄県那覇市牧志3-12-21
電話番号 098-866-3695
営業時間 18:00~22:30(L.O.)
定休日 日・水曜
席数 27席
カード 利用可
駐車場 なし
https://www.kozakura.co/

2019.05.04(土)
Text=Kazuhiro Ito(travelogue), Ran Takara(travelogue)
Photographs=Tomoya Nehala, Chotaro Oowan, Jun Nakamoto

CREA 2019年5月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

久しぶりに、沖縄。

CREA 2019年5月号

食べて、遊んで、のんびりして
久しぶりに、沖縄。

特別定価800円

遠く青く澄んだ海にふりそそぐ陽光、どこからか聞こえる三線の響きに、うちなー言葉。日射しを避けてカフェで読書したり、ドライブインから海を眺めたり、〆ステーキに挑戦してみたり……久しぶりの沖縄は、なんだか新しくてでもどこか懐かしい、旅人たちが元気になれる場所でした。沖縄のお気に入りを詰め込んだ保存版です。