「日向坂46」を卒業後、現在は俳優業を中心に幅広く活動する影山優佳さん。MENSA会員でクイズ番組などでも活躍するほか、サッカーワールドカップでの見事なコメントや予想でも大きな注目を集めてきました。
そんな彼女が2026年7月30日、初のエッセイ集『影まで愛して』(マガジンハウス)を上梓。エッセイには「本当の自分=影の部分をも伝えたい」という思いが込められており、「ほめ言葉をそのまま素直に受け取れない自分」や「自分に限界をつくり諦めてばかりの自分」といった、これまで明かしてこなかったありのままの姿が文章で綴られています。
生理期間に入ると理由のない不安や自己嫌悪に襲われ、まるで壊れた蛇口のように涙が止まらなくなってしまうと言う影山さん。今回は特別に本書の中から、そんな嵐が過ぎ去るのをどうやってやり過ごしているのかを綴った、切実なエピソードを抜粋してお届けします。(全2回の2回目/初めから読む)
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「涙が止まらない」
私の場合、生理期間に入ると、突然その悪夢に陥る。何かあったわけじゃない、いつもと変わらない帰り道。急に胸の奥がざわざわして、理由もなく不安になる。
くそう。泣いても泣いても目から水が出てくる。
「理由がない」というのが一番厄介だと思う。理由さえあれば対処のしようもあるし、言語化することで人にも状況を説明できる。でも理由のない涙は、ただただ手に負えない腫れ物にしかならない。触れたら悪化しそうで、かといって放っておくわけにもいかないぞという圧を周囲に押し付ける。そりゃあ人が離れていくもんだ。
壊れた蛇口みたいに落ち続ける。
なんでもないことが気になったり、自分へのヘイトが加速して生きたくなくなったりして、支配の鎖が、どんぶらことやってきて、涙腺にかぶりつき引きちぎらんとする。得体の知れない恐怖心は、体内の水分量を極限まで減らしたら取り除かれるのかあとか思って、風呂に3回続けて入るなどしてみたが、もう汗も出てこないしのぼせてふらつきもして、何がしたいのかわからない自分の阿呆にまた涙が出てきた。
