「日向坂46」を卒業後、現在は俳優業を中心に幅広く活動する影山優佳さん。MENSA会員でクイズ番組などでも活躍するほか、サッカーワールドカップでの見事なコメントや予想でも大きな注目を集めてきました。

 そんな彼女が2026年7月30日、初のエッセイ集『影まで愛して』(マガジンハウス)を上梓。「本当の自分=影の部分をも伝えたい」という思いが込められており、「ほめ言葉をそのまま素直に受け取れない自分」や「自分に限界をつくり諦めてばかりの自分」といった、これまで明かしてこなかったありのままの姿が文章で綴られています。

 芸能界という椅子取りゲームのような世界で、他者から求められる「役割」と「本来の自分」がズレてしまったとき、人はどう振る舞うべきなのか。今回は特別に、『影まで愛して』より、影山さんが「自分らしさ」を見つめ直すエッセイを抜粋してお届けします。(全2回の1回目/続きを読む

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私ってこんなもんよね

 ある日の収録。本番直前にディレクターさんが私の横にスッときて、耳元で囁いた。

「恋愛トークするんで、若い女性代表として厳しく切り込んじゃってください!」

 時が止まるような一言だった。人の心に残るセリフは、いつだって残酷だ。

 それは人生で初めてのオーダーだった。影山優佳には恋愛の要素が微塵もなくないか? それはそれで大人として、芸能という仕事をする人として、どうなのかという話もあるけれど。

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