「人の上にたつ年齢になったら、習いごとを」
年齢が増すと、他人に指摘されたり怒られることも、ぐっと減ります。
人の意見に耳を傾けなくなると、頭が固まって、頑固になってきます。
「自分は正しい」と思い込んでいるオジオバは、まわりにたくさんいるでしょう? お寺でもマナー違反を少しご注意すると、素直に正すのは若者のほうで、中高年者には無視される方が多いんです。
自己中にならず、年を重ねても謙虚でいる方法が、新しい習いごとをはじめて「新人」になること。
わたしは50代に入ってから、小唄を習いはじめました。教えてくださる師匠を100%リスペクトして、素直であること。そういう心持ちで習っています。
「でも、わたしは~」って突っかかっていくなんて、まったくナシ。
「はいっ」という素直な心を取り戻す――ここが、学びどころ!
なにを習うかはそれぞれですが、スキルアップするとか出世に良いとか、そういうことより、単純に好きで、活力がわいてくるような、自分が楽しいと思えることに挑戦してみるのがいいでしょう。
習いごとは、昨日までできなかったことが、ちょっとずつできるようになるおもしろさがあり、成長の証しになるところにも、価値があります。
人さまからなにか教わるということは、指摘を受け入れることで、感性をやわらかくするの。年を重ねるほどにたまりがちな「おごり」「無用の自尊心」をデトックス。「素直」を手放してはなりませぬよ。
◆キーワード
・新人になる
・素直な心
人間関係に悩む
あなたへの特効薬
2018.09.01(土)
文=松尾法道
写真=文藝春秋
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