近現代を生きるすべての人に
風景美の原型を教えた作品
国民的画家と呼ばれる存在はどの地域にも存在する。
英国ならばまずもってその称号はジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーに冠せられる。場の空気まで捉えんとする彼の風景画は、次代の印象派画家たちにも大きな影響を及ぼした。
英国はもとより、近現代を生きるすべての人に風景美の原型を教えたターナーの作品を、体系立てて観られる機会が訪れている。約120点もの水彩、油彩、版画を堪能したい。
『ターナー 風景の詩(うた)』
会場 東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館(東京・新宿)
会期 2018年4月24日(火)~7月1日(日)
料金 一般 1,300円(税込)ほか
電話番号 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.sjnk-museum.org/
山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。著書に『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)ほか。「写真を読む夜」「文学ワイン会 本の音」などの催しも主宰。新刊に『文学とワイン』(青幻舎)。
https://twitter.com/reading_photo
Column
山内宏泰のこの1枚に会いたい!
美術、写真、文芸その他について執筆するライター、山内宏泰さんがナビゲート。いま見逃せない美術展をテーマに沿ってご紹介する、アートの“ななめ歩き”の提案です。
2018.04.23(月)
文=山内宏泰