老舗テキスタイルメーカーの複合施設も

メインのハメーンカトゥ通り。このあたりは建物の建築様式から、アールヌーボー広場とも呼ばれています。

 タンペレには、ムーミン美術館以外にも個性的な見どころがたくさんあります。

タンメルコスキ川の河畔では、ピクニックを楽しむ市民が。
タンペレの街の隆盛を支えたテキスタイルメーカー、「フィンレイソン」。今では工場跡地がカフェやショップ、美術館の入った複合施設に。

 1820年創業のテキスタイルメーカー「フィンレイソン」によって、興ったこの街。フィンランドで初めて電灯が灯されたのも、実はこのメーカーの紡績工場でした。その工場跡や厩舎跡など、かつての産業遺産を、カフェやショップ、レストランなど、人々が集える場として再開発。新たなスポットとして、賑わいを見せています。

フィンランドはサウナ大国。各家庭に一台あり、全国民を収容できるキャパがあるそうです。(C)フィンランド政府観光局

 また、タンペレには現存最古の公衆サウナもあります。

 フィンランドといえば、サウナ!

 一家に一台は当たり前で、フィンランドの全人口約550万人が同時に入ったとしてもOKの、200万~300万台のサウナがあるとか。

 コミュニケーションの場として、お酒を飲みに行くよりも、サウナで共に汗を流す方がよっぽどわかりあえ、週に一度は家族でサウナに入り、長らく入らないと、何かが欠けて感じられるのだそう。

 夏でも、冬でも、フィンランド人にとって、サウナは生活の中で重要な意味をもっているのです。

 地元のサウナに入ってみたい! でも、暗黙の地元ルールなどがあるかもしれない……。

 どうしようかと、躊躇していたら、「公衆サウナツアー」がありました!

2017.07.15(土)
文・撮影=古関千恵子