世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。
第155回は、人気急上昇中のスリランカのホテル最新事情を、大沢さつきさんがレポートします!
地元スリランカ資本のホテルが元気
スリランカ私設応援団としてはそろそろ、かの国の最新情報をお届けしたい。
2017年の初めから行われていた国際空港の工事がひと段落し(見た目にはあまり変わらず)、フライトの混乱も落ち着いたもよう。
そして相変わらず、続々と新しいホテルがオープンしていて、ワクワクの状況だ。とりわけ、スリランカ人オーナーのホテルが元気というのが嬉しい。
もちろん、ゴール界隈にこれまた続々とできてるヨーロッパ人オーナーのプチホテルもお洒落でいいのだが、やはり自国オーナーのホテルに勢いがあるのは国力アップにもよいことです。
しかも、地元スリランカのお金持ちをターゲットにしたホテルも人気とあって、経済が順調に成長し、富裕層が増えてきた証。スリランカ・ラバーズとしては頼もしい限りだ。
今回はまず、そんなスリランカ人オーナーによる、スリランカの富裕層に向けた豪華ホテル「ウガ チェナハッツ」からご紹介。
セイロン島の南東部、以前「スリランカで楽しむ本格サファリ」でご紹介したヤーラにあるホテルだ。
道に掲げられたホテルの標識から走ること1分。まず、鹿の親子が出迎えてくれる。ちょっと“奈良”な気分でクルマを降り、レセプションへ。
今度は“アフリカ”な雰囲気の素朴なつくりのレセプションが出現。でも、手前の池にはハスの花が咲いているので、やはりここはアジア、スリランカだ。
この「チェナハッツ」は、スリランカ最大の都市であるコロンボに「ウガ レジデンス」という瀟洒な人気ホテルをもつグループの系列。さて、どんなお楽しみがあるのだろうか。
キャビンに案内されながら、説明を聞く。
「このボードウォークから降りて散歩するときは、必ずレンジャーを呼んでください。決して自分だけで降りてはダメです。稀ではありますが、豹がいることもあるんで」
“!”
「ヤーラ国立公園がすぐそばですからね。象が海で遊んでることもありますよ。満月の夜に海ガメの産卵が見られることもあります。まぁ、運が良くないと見られないけど」
“!!!”
と、こんな説明を受けてるそばから、「ほらカメレオン!」とか「あそこに猿がいるの見えますか?」……とてもシャッターを切ってる余裕はナイ。
2017.04.26(水)
文・撮影=大沢さつき