今回、ご紹介するのは港区高輪の老舗の和菓子屋「松島屋」です。

 松島屋さんの大福は、いわゆる“東京三大豆大福”のうちのひとつ(ちなみに、あとのふたつは原宿の「瑞穂」と護国寺の「群林堂」)。

たっぷりの餡と薄い餅。餅が本当においしいから、餅のおいしさを味わうための餡、ともいえます。

 「松島屋」には豆大福、草大福、きび大福(各180円)の3種の大福があって、この3種類、どれもおいしいです。

 手みやげとして私がおすすめしたいのは、どれかひとつというより、味わいの異なる3種類を組み合わせて手みやげにすること。

豆大福・草大福・きび大福。松島屋の三兄弟。ぜひ3種類食べていただきたい!

 豆大福はえんどう豆がごろごろとたっぷり入っていて食べごたえがあります。つぶし餡の甘みは控えめで、大福全体から感じる塩味が絶妙。餅の生地はごく薄くて、餡はたっぷり。この量のバランスが生地と餡がお互いのうまみを際立たせているバランスなのですね。

 草大福はよもぎの味がしっかりある香り高い餅の生地そのものがとってもおいしいです。

 餡は豆大福と同じつぶし餡だと思いますが、このつぶし餡、草餅の生地ともすばらしい調和です。

 きび大福はきびの香ばしい香りとプチプチとした食感が楽しい食べごたえ。この生地と餡の取り合わせも抜群で、他のお店にはない大福だと思います。

2017.04.02(日)