城崎温泉の前に
京都を満喫するおすすめスポット

 「城崎温泉」に行く前に、京都で立ち寄るべき旬なスポット、食べるべきグルメをピックアップ。

 文化の薫り高い歴史ある温泉街ながら、本のレーベルを立ち上げたり、アートセンターを設立し外国からクリエイターを招致したりと、現代的な文化活動も積極的な城崎温泉。京都でも同じく、伝統と職人技を今の暮らしと結び付けた、新しい京都のプロダクトを提案する新形態ショップに立ち寄って、感性を磨いてみては。お楽しみのグルメも、名店が手がける秋冬限定の鯖寿司、祇園にあるお店のカラフルなおはぎといった、新定番にしたい個性派をご紹介!

◆HIN / Arts & Science, Nijodori Kyoto
京都の高い美意識と職人技に裏打ちされた
美しいプロダクトを探して

 東京以外で初の直営店となる「アーツ&サイエンス京都」を鴨川にほど近い二条通にオープンしてから早2年弱、昨年(2016年)の10月に誕生したのが、アーツ&サイエンスが新たに手がけるこちらのセレクトショップ。店名のHIN(ヒン)は、「品」すなわち、ものの位や値打ちを表現しているのだとか。

左:凜とした佇まいの店内は、京都の設計室「ikken」によるもの。
右:品とセンスの双方を兼ね備えたアイテムを見ていると、ものを慈しみ大切にしたいという思いが自然と芽生える。

 京都の老舗や職人と一緒に創作を試みたかったという、クリエイティブディレクターのソニア・パークが描いたように、現代も色褪せない京都の伝統と美意識に、プロダクトを通して接することができる。

 東京店同様、ポップやプライスなどは明示せず、対話を通して商品の魅力を知ってもらうスタイルを継承。職人の思いで引き継がれた伝承など、ものに紡がれたその土地の物語を一緒に持ち帰るのも旅の醍醐味。

「開化堂」の茶筒。オーダーを受けてから、塗師と絵師がそれぞれ手作業で仕上げる。完成まで約4カ月。ブリキ 12,000円、漆塗り 28,000円。オプションの絵付けは、金縁 6,000円、モノグラム 16,000円、鍵ロゴ 30,000円。イニシャル 3,200円を入れることもできるので、ギフトとしてもおすすめ。お盆は、長野県・松本の木工作家である井藤昌志の作品。植物染めのお盆 18,000円。
京都の呉服店「ぎをん齋藤」とコラボレートしたバッグ。羊の革をプラチナでコーティングした糸を縫い合わせている。老舗ならではの卓越した技術は圧巻。奥ゆかしさを感じる煌めきは、デイリー使いはもちろん、パーティスタイルでも活躍しそう。150,000円。

 また、京都に根付くオーダー文化を積極的に採用。旅先でオーダーし、その出来上がりを家で待つ。そんな余韻を長く楽しめるスタイルが、旅する新しいよろこびを感じさせてくれる。

HIN / Arts & Science, Nijodori Kyoto
(ヒン アーツ&サイエンス ニジョウドオリキョウト)

所在地 京都市中京区木屋町通二条東入東生州町482番地3角
電話番号 075-253-6782
営業時間 11:00~19:00
定休日 無休
http://arts-science.com/shop/arts-science-nijodori-kyoto/

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2017.01.14(土)
撮影(p2、3、4)=伊藤 信
文=吉村セイラ