全国銘菓展で展開される「みつ屋」で販売予定の和菓子。甘酒せんべい「ふるめんと」、羊羹「曲水のエン」、五色のみずのいろ「和菓子のアンの景色」など。

 デパ地下で起こった不思議な現象や、お客様の意外な言動に秘められた謎を解き明かしていく、坂木司さんの小説『和菓子のアン』(光文社)。甘く美しい和菓子と日常の謎が融合したミステリーは多くのファンを獲得し、現在までに50万部のベストセラーとなっている。

 この度、待望の続編『アンと青春』(光文社)の上梓に合わせ、主人公の杏子が働く和菓子屋「みつ屋」のリアル店舗が、東京・日本橋三越本店で2016年4月6日(水)~12日(火)に開催される「第70回全国銘菓展」会場内に、特別にオープンすることになった。

坂木司著『アンと青春』(光文社)は甘い和菓子とビターな謎解きが魅力。
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 きっかけは、著者の坂木さんが「ある催事で〈本和菓衆〉の方が出品されていた和菓子を見て、何か一緒にできたら面白いんじゃないか」と声をかけたこと。本和菓衆は伝統の和菓子業界の活性を目的に老舗の跡とり達で結成されており、催事への出店やイベントなどを行っている。そこで彼らが小説をヒントに制作したものや、実際に作中に登場するお菓子の販売が実現したのだ。

 安政6年創業の「田中屋せんべい総本家」の若主人・田中裕介さんは、「旧くて面倒くさいイメージがある和菓子をもっと格好良く食べてほしい」と語り、秘伝の麹を使った甘酒せんべい「ふるめんと」と「甘酒の素」を用意。

 やはり創業260年の伝統を誇る「御菓子つちや」代表取締役社長の槌谷祐哉さんは、「干錦玉(ほしきんぎょく)と呼ばれる伝統的な和菓子を極力薄く、水滴のような形に仕上げた『みずのいろ』を小説の登場人物のイメージに合わせ、五色の『和菓子のアンの景色』として作らせていただきました」。

「田中屋せんべい総本家」の若主人・田中裕介(左)さんと「御菓子つちや」代表取締役社長の槌谷祐哉さん(右)。

 ほかにも本の表紙になっているお饅頭や四季折々の上生菓子、オリジナルの「蓬莱山ロール」や「辻占」せんべい、羊羹「曲水のエン」など、坂木さんが「毎日でも通いたい」とコメントするほど魅力的なラインナップがずらりと揃う。

 読んでも食べても味わい深い、和菓子のアンの世界へいざ!

第70回全国銘菓展
会場 日本橋三越本店 本館1階中央ホール
開催期間 2016年4月6日(水)~4月12日(火)
営業時間 10:30~19:00

日本橋三越本店
所在地 東京都中央区日本橋室町1-4-1
電話番号 03-3241-3311
URL http://mitsukoshi.mistore.jp/store/nihombashi/

2016.04.03(日)