店主の塚田氏はコーヒー歴10年。18歳のときにスターバックスでアルバイトを始めたのをきっかけにコーヒーに目覚め、以降、都内の珈琲店で経験を重ねてバリスタとしてのキャリアを築いた。コーヒーのサステナビリティを意識し「抽出したコーヒーは1滴も無駄にせず使いきる」という強いコーヒー愛の持ち主。 昼間にカクテル、夜にコーヒー、どちらもOK。店内には小説や写真集が並ぶので、気になる本をめくりながら楽しむのもおすすめ。 豆は常時3種類以上揃え、フルーティーさを引き出すために、すべて浅煎りを用いるのがこだわり。エスプレッソマシーン、ハンドドリップ、エアロプレスなど、それぞれの豆と目的に合わせた淹れ方で提供される。 「ミシェル」900円。水出しの珈琲にソーダストリームで炭酸を入れ、ウォッカとカシスリキュールを合わせて、レモンピールで香りづけ。エチオピアのベリー感とカシスが絶妙にマッチして、驚くべきフルーティーさが楽しめる。コーヒーは果実だと気づかされる一杯。 「ラテ&ピート」1,200円。ラブ&ピースならぬ、ラテ&ピート。まるで生クリームのようなジャージー牛乳にエスプレッソを注いだリッチなアイスラテと、ピーティーなウイスキー「アードベッグ10年」を交互に飲むセット。あえて混ぜないことで双方の魅力が際立つ、感動的な組み合わせ。 「ボストンコーヒーパーティー」1,000円。ボストンクーラーをGALLAGE風にアレンジ。バカルディホワイトラムとコロンビア産の豆を合わせた自家製のコーヒーリキュールにジンジャーエールを加え、ライムを絞る。 「シュゼットカプチーノ」1,100円。丁寧に淹れたカプチーノを、そのままでひとくち味わった後に、火をつけたグランマニエを目の前で流し込んでもらえるドラマティックなホットカクテル。クレープに火をつけるデザート「シュゼットクレープ」から着想を得たという。 実はウイスキーの品揃えも相当なもので、ボトラーズのスコッチウイスキーを中心に約300種類。モルトバーにも負けないほどのラインナップに、ウイスキー目当ての来客も多い。 シンプルな外観。 カウンターの中には、プロフェッショナルなバリスタとバーテンダーがいて、コーヒーもカクテルも最高のものが提供される。 「№3」1,400円。コーヒーリキュールにエスプレッソ、自家製バニラアイスを合わせたシェイクのようなシグネチャーカクテル。 「№5」1,300円。コクのあるエスプレッソマティーニにオレンジの香りをまとわせて軽やかに。 「フラットホワイト」500円。お店で一番人気のノンアルコールコーヒードリンク。ラテよりもエスプレッソの割合が多く、カプチーノよりも泡が薄いので、よりコーヒーの風味とコクが楽しめる。 コーヒー豆の選定、焙煎、メニュー監修は全て同店のバリスタ&ロースターを務めるコーヒーコンサルティング『swim』の小田政志氏による。 「カツサンド」1,100円。二枚のカツと紫タマネギがはさまれた人気のカツサンド。ギムレットハイボールを合わせるのがおすすめ。こちらは14:00~のメニュー。夜になると、さらに進化した『夜カツサンド』も登場。 カクテルレシピを監修するのは、ロンドンで7年バーテンダー経験を積んだ野村空人氏。バーテンダーとしてカウンターに立つほかにも、ドリンクコンサルタント会社AVB+代表として多くのカクテル開発に携わる。 客席からガラスの窓をはさんだ向こうは、ブランディングや企画を手がけるクリエイティブデザインオフィス「301」。窓は開け放されていることも多い。 奥のオープンキッチンを活用し、タコスパーティーなどのイベントも開かれる。 カウンターは10席。頭上をめぐる銅管は、ローストした豆を運ぶためのエアシューター。 「エスプレッソマティーニ」1,300円。ウォッカをベースに、エスプレッソ、スロージン、アプリコットピューレを合わせてシェイク。弾力ある泡立ちの豊かさは、コーヒーの新鮮さとシェイクの技術に由来するという。 「ウインターフォレストアメリカーノ」1,800円。 ウイスキー「シーバスリーガルミズナラウッドリザーブ」にベルモット、国産カシスリキュール、黒蜜を合わせて、スモークガンで燻製の香りづけ。それを自ら手元で温かいアメリカーノに注ぎ込むことで完成する。焚火の香りを連想させる、冬季限定のホットカクテル。 「柚子すまし」1,800円。まるでお吸い物のようにお椀でいただく和風カクテル。山椒の効いた「ニッカ カフェ ジン」に梅ヶ島煎茶、旨みビターズ、柚子みつを合わせて香り豊かに。こちらも冬季限定。 コーヒー豆は日によって違うものがセレクトされ、それに合わせてカクテルの味わいも変化する。 カクテルコンペティションで世界2位の実力を持つバーテンダーの石村正樹氏。得意ジャンルはミクソロジー。