『ふるカフェ系 ハルさんの休日』が教えてくれたこと

 渡部さんの探究心を決定的なものにしたのが、長年出演してきたテレビ番組『ふるカフェ系 ハルさんの休日』だった。約10年間で170軒近い古民家カフェを訪ね歩き、住民と触れ合うなかで学んだのは、人間と自然が隣り合う日本の暮らしの原点だった。

「古民家のつくりを見ればみるほど、建物というのは、それだけでは存在していないことに気づくんです。なぜその場所にその家が建ち、残されてきたのか。なぜ玄関はその位置で、なぜ窓はこの向きなのか。その答えは、例えば、裏山から流れてくる水の流れを考慮した立地だったり、太陽の動きに合わせて窓を設けることだったり、すべて自然と共生するための工夫の結晶なんですよね。なにより地域の自然環境を大切にしたいという思いが、建物に現れているような気がしたんです」

 旅先では、手仕事の職人たちとも数多く出会った。

「全国にはまだ知られていない優れた技術や文化が数多く残されているのに、それらを知る機会は決して多くないですよね。だからこそ、自分が橋渡し役になれたらと思うようになりました」

 「Gotas」は、そうした思いを体現するプロジェクトなのだ。

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