献身的なマネージャーとともに

小柳 確かに、私のマネージャーなんて、1カ月先まですべてのスケジュールを記憶してましたからね。でも、給料は安かったんですよ。あんなペラッペラの袋に入った給料で、よくあんなに頑張ったなって感心しますよ。

近田 みんな、仕事が好きだったよね。

小柳 だって、仕事が終わって真夜中の3時とか4時とかに事務所に帰ってきて、マネージャー同士、熱心に情報交換してましたからね。

近田 みんな、ライバルなんだけど、ある意味、仲がよかったんだよね。

小柳 当時のマネージャーは、脚が悪い私のお母さんが上京してくるたび、彼女のことをおんぶしてくれたんですよね。

近田 泣ける話だねえ。

小柳 そういえば、晋社長は、私の母親の意見をやたらと聞きたがったんです。

近田 名プロデューサーは名プロデューサーを知るって感じだね(笑)。

小柳 小柳ルミ子の母だからってことじゃなく、ひとりの目利きとして信頼を寄せてたようなんですよ。だから、母を社長室に呼んで、私以外の渡辺プロ所属のタレントさんの活動についても、いろいろと相談してました。

近田 あの天下の渡辺晋が!

小柳 母がまた、「あれはつまらん」だとか、はっきりと言うんですよ。そのやり取りが、すっごくおかしくって。笑っちゃうでしょ。

近田 誰について何を言ったんだろう。その場に居合わせたかったよ(笑)。

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小柳 ルミ子(こやなぎ・るみこ)

1952年、福岡県生まれ。1970年に宝塚音楽学校を首席で卒業し、NHK連続テレビ小説「虹」で俳優デビュー。翌年、「わたしの城下町」で歌手デビューを果たす。その後、「瀬戸の花嫁」「お久しぶりね」など、ヒット曲を連発。デビュー55周年を記念し、2026年に発売された最新シングルは「愛は輪廻転生」。俳優としても、1983年に『誘拐報道』で第6回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、翌年に『白蛇抄』で第7回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、活躍を続ける。自らの健康美の秘密を明かした新刊『毎日少しずつ、柔らかい体になる! 健康美を叶える「ルミ子流ストレッチ」』(大和出版)も発売中。

近田春夫(ちかだ・はるお)

1951年東京都世田谷区出身。慶應義塾大学文学部中退。75年に近田春夫&ハルヲフォンとしてデビュー。その後、ロック、ヒップホップ、トランスなど、最先端のジャンルで創作を続ける。文筆家としては、「週刊文春」誌上でJポップ時評「考えるヒット」を24年にわたって連載した。著書に、『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』(リトルモア)、『筒美京平 大ヒットメーカーの秘密』『グループサウンズ』(文春新書)などがある。最新刊は、半世紀を超えるキャリアを総覧する『未体験白書』(シンコーミュージック・エンタテイメント)。
X @ChikadaHaruo

毎日少しずつ、柔らかい体になる! 健康美を叶える「ルミ子流ストレッチ」

定価 1,980円(税込)
大和出版
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