同期の天地真理、南沙織とともに“三人娘”に
近田 しかし、宝塚を巣立って芸能界に飛び込んだ時は、さぞかしカルチャーショックも大きかったんだろうね。
小柳 ええ。宝塚が小さな池だったとすれば、芸能界は大海原。荒波も来るし、嵐も来るし、もう、全然違う世界でしたよ。
近田 あの頃はさ、ライバルもいっぱいいましたよね。
小柳 同期デビューの天地真理ちゃんと南沙織ちゃんと合わせて、三人娘と呼ばれてましたね。特に真理ちゃんは、事務所も一緒だった。3人はテレビでもしょっちゅう共演したし、雑誌の対談なんかもよくしてました。
近田 個人的には付き合いとかってあったの?
小柳 みんな、あまりにも忙しくって、そんな暇はありませんでした。せいぜい、仕事の現場で顔を合わせるぐらいでしたね。
近田 やっぱり、互いにライバル心は抱いてたものなの?
小柳 それはありましたね。マネージャー同士の対抗心もすごかった。例えば、テレビ局の楽屋のテーブルに、真理ちゃんのマネージャーがもらった歌番組のプロデューサーの名刺が置いてあったとしますよね。それを見つけたうちのマネージャーが、こっそり自分のポケットに入れちゃうんですよ。自分の担当するタレントを、ひとつでも多く番組に出したいわけだから。
近田 そりゃ熾烈な争いだね。
小柳 あと、台本を見ても、「うちの小柳の方が、出番が10秒短いよ」と言ったり。
近田 細かいねえ(笑)。
小柳 渡辺プロのマネージャーは、六大学をはじめ、いいところを出てる人が多かったんですよ。
近田 言われてみればそうだったね。
小柳 その理由を渡辺晋社長に聞いたら、「タレントはみんな、化け物みたいに、1年経ったらでかくなる。それに対抗するには、頭がよくなくちゃ無理なんだ」って。本当に、こっちが何か言うと、きっちり理詰めで返してくるんですよ。こっちは中卒だから、頭じゃ太刀打ちできない(笑)。
近田 晋社長の言ってることは間違いない(笑)。
