ガニ股になるからとおしめを外し…

近田 ダンサーとして、オールラウンダーを目指してたのね。

小柳 私、膝が入るんですよ。

近田 「膝が入る」っていうのは、膝の出っ張りが引っ込み、トウシューズを履いて爪先立ちした時、脚のラインがピーンとまっすぐになる状態のことだよね。

小柳 そう。膝が入るタイプって、日本人には少ないんですよ。

近田 畳の生活を続けてると、なかなか膝は入らないと聞くよね。

小柳 母は、私が生まれてからかなり早い段階で、おしめを外しちゃったんですよ。なぜなら、おしめをずっと着けてると、ガニ股になっちゃうからって。

近田 しかし、赤ちゃんがおしめをしてないということは……。

小柳 そう。いろんな始末がなかなか大変だったと思いますよ(笑)。

近田 じゃあさ、お母さんの頭の中には、娘をスターに育て上げようっていう遠大な計画が最初っから存在したわけ?

小柳 ええ。母本人が、歌の好きな人だったんです。でも、母の若い頃は、音楽学校を出ないとプロになることは難しかった。

近田 流行歌の世界でも、そのハードルは厳しかったもんね。

小柳 それに加えて、母は脚が不自由だったんですよ。だから、実は、半ば子どもを持つことはあきらめていたらしい。骨盤がずれてるから、自然分娩ができず、私は帝王切開で生まれました。

次のページ 「バカはね、有名になれんとよ」