ドラッグストアの化粧品売り場で撃沈
伊藤 私はまず、最寄りのドラッグストアに行ったのですが、その日は何も買えませんでした。売り場は「化粧水」「乳液」という分類になっているのだろうと思いきや、ブランドごとに分かれているし、さらに美白、乾燥ケア、エイジングケアなど、細かい分類がある。価格差の理由も謎だし、何が自分に合うのか、さっぱりわからなくて。一旦家に帰って自分の肌の問題点をリスト化し、友人女性にも相談して、後日、基本の化粧水と乳液、シミ対策としての美白美容液を手に入れました。
――初めてのスキンケアは、いかがでしたか?
伊藤 風呂上がりにそれらを顔中に塗りたくって寝ただけなんですが、翌朝の肌は、かつてないほどふっくら、もちもちになっていて驚きました。これを続けていけば私はきっと変われる! という希望を感じました。
爪 ほとんどスキンケアをしてこなかったおじさんだからこそ、ちょっとしたケアですごく効果が出るんですよね。私も1,000円もしない化粧水をつけただけで、一夜にして肌がもちもち・プルプルになりましたから。もし最初から高価なデパコスを使っていたら、期待値が高いぶん感動が薄かったかもしれません。
続きは「CREA」2026年春号でお読みいただけます。
伊藤聡(いとう・そう)
会社員・ライター
1971年福島県生まれ。映画や海外文学を主な題材に執筆。50代にして美容の楽しさに目覚め、美容系メディアでの執筆も多数。noteでの発信によると、目下の関心事は「60歳までに友だちを20人つくる」こと。
爪切男(つめ・きりお)
作家
1979年香川県生まれ。2018年、自身の恋愛体験をもとにした私小説『死にたい夜にかぎって』(扶桑社)で作家デビュー。以降も、実体験をベースとした小説、エッセイを世に送り出している。

電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。
平凡社
定価 1,980円(税込)
ジムとサウナ以外のセルフケアをしたことがなかった筆者が、タイトル通りの出来事をきっかけに、50歳で初めてスキンケアにチャレンジ。“美容沼”にハマるうちに新しい自分と出会っていくという、笑いと感動の美容奮闘記。
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午前三時の化粧水
集英社
定価 1,650円(税込)
40歳を過ぎた体重125キロの作家が、ひょんなことから美容と健康に目覚め、その後の人生を少しずつ変えていく。おもしろくて、ためになって、ときに泣ける、前代未聞の「おじさん美容エッセイ」全38篇。
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CREA 2026年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
