Pomellato
「Milano」のリング
イタリアンジュエラーを代表するポメラートは色石遣いが得意なブランドとして有名ですが、私は地金のデザインも好き。厚みのあるフォルムと、指通りのよい滑らかなつけ心地に、イタリアらしい美意識と高度な職人技を感じます。
この「ミラノ」のリングは、そんなゴールド遣いの巧みさが堪能できるコレクション。色やテクスチャーが異なる地金を重ねていくことで、手に表情が生まれます。デザインもスクリュー、ドット、チェーンなどバリエーションに富んでおり、無造作に重ねていくだけで奥行き感が出るのです。
2本セットになっているものも多いので、重ねづけに慣れていない人でも上手くコーディネートしやすいのも特徴。ひとつで完結するボリュームリングとは違い、つける人それぞれで違った楽しみ方ができ、時間をかけて増やしていっても素敵だと思います。もちろん1本でつけても、決して安っぽく見えないのは、完成度が高いからこそ。フレキシブルにアレンジできる地金のリングは、大人の手元に欠かせないアイテムなのです。
ホワイト&ローズ、シャイニー&マットなど、色やテクスチャーの違うゴールドを重ねることでニュアンスのある手元を作る。
伊藤美佐季(いとうみさき)
ジュエリーディレクター。30代でイタリアに遊学、帰国後スタイリストに。ジュエリーや洋服のスタイリングのほか、ジュエリーに関する講演なども行う。
Column
伊藤美佐季のジュエリーのある人生
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2015.10.05(月)
photographs=Masashi Ikuta(makiura office)
styling=Misaki Ito
make-up=Masayo Tsuda(mod's hair)
hair=TAKESHI(SEPT)
model=NATY
text=Miwako Yuzawa