カメハメハ3世が生まれた伝説の地に立つリゾート

青い海と白い波しぶきが目の前にせまる。

 ハワイ島コナ国際空港から車で約30分、かつてアリイと呼ばれた王族たちが支配した溶岩台地に立つラグジュアリーリゾート、シェラトン・コナ・リゾート&スパ・アット・ケアウホウ・ベイ。リゾート内にはハワイ島在住のデザイナーSig Zane(シグ・ゼーン)氏のアートがちりばめられ、モダンでありながらスタイリッシュな雰囲気で非日常の旅時間を過ごすことができる。

子ども用のサンドビーチプールや、約60メートルもの長さのウォータースライダーがある「ホルアスライド&プール」。

 全509室のゲストルームはすべて38平方メートル以上の空間を確保し、海や緑といったハワイ島の自然を体感できるベランダを設置。リゾートが面するケアウホウ・ベイの沖合は、世界最大のエイといわれるマンタのウォッチングスポットとしても有名だ。

左:南国らしいムードで旅人をむかえてくれるロビー。
右:さりげなく飾られているパドルにもシグ・ゼーン氏のデザインが。
ロビーから望む、ケアウホウ・ベイに面したフアラライ山のゆるやかな稜線。

 この地はカメハメハ3世が生まれた神聖な場所でもある。リゾート内にはカメハメハ3世の生誕地を示すバースストーンや、古代ハワイアンの暮らしを思わせるカヌーをつないだ跡なども残されており、定期的に開催されるカルチャーツアー(英語)に参加するのも楽しい。

 古代のハワイには文字がなく、歌や踊りによってさまざまなことが後世に伝えられてきた。とくに「カフナ(祭司)」によって唱えられる神への祈りの歌は「オリ」と呼ばれ、フレーズの最後の音を震わせて伸ばすのだそう。リゾートで開催されているカルチャーツアーでは、ピュアハワイアンによるオリを聴く機会もある。ハワイの言葉で唱えられるオリは、自然と神とともに生きてきたハワイアンの心を感じることができるだろう。

カルチャーアクティビティのひとつ。リゾートのホオキパ(おもてなし)・アンバサダー、ピュアハワイアンのGrayden(グレイデン)さんによるお祈りの歌。
古代ハワイアンが使っていたカヌーを再現したボート「キニキニ」。リゾートのアクティビティプログラムで体験できる。
左:「山の頂上から王様専用のすべり台をつくった」という逸話も残る。
右:史跡の説明が書かれているボード。

2015.06.22(月)
写真=ハワイ州観光局