大学4年生のとき、司法試験を初受験

 3年生になると、そろそろ卒業後の進路を考えなくてはなりません。私は、司法試験と国家公務員試験にチャレンジしようと決意しました。まだ男女雇用機会均等法が施行される前で、女性をまともに雇ってくれる企業はごく少なかったから、他に方法がなかった。両親の言う通りでしたね。

 私も、このころになると、司法試験に合格しなければ弁護士になれないことはよく理解していました。司法試験がとても難しい試験で、合格率はせいぜい2、3パーセントくらいであることもわかっていましたので、ようやくエンジンがかかったように勉強するようになりました。

 4年生のときは司法試験だけを受けました。この年は、当時の短答式試験は通過したものの、論文式試験は不合格。勉強し始めたばかりだった商法の部分が敗因と思われます。

 大学に籍を残して、翌年、改めて司法試験と、国家公務員の上級試験(当時)を受験。今度はどちらも合格することができました。

「通産省に女はいらん」

 国家公務員試験に合格して、私も「官庁訪問」をしました。官庁訪問とは、国家公務員独特の選考過程です。筆記試験の合格者が希望する官庁を訪問して、採用側に人物を見定める機会を与えるためのものであるとは思いますが、訪問する側としても、自分の向き不向きを確認したり、官庁側が採用するかどうかを自分なりに見定めることができます。

 正直なところ、試験の成績は悪くなかったから、どこでも堂々と訪問できると思っていた。でも、通商産業省(当時)では、「通産省に女はいらん」とだけ言われて帰されました。

 大蔵省(当時)もまったく採用する気はなさそうでしたが、いちおう現役の女性職員とお話をする機会をくれた。その女性職員いわく、「女の来るところじゃない」と。自分がいかに苦労しているかを、たっぷり聞かされたのでした。

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