宝塚歌劇団の雪組トップスターとして活躍、退団後は読売演劇大賞の大賞をはじめ、数々の栄誉に輝く望海風斗さん。マリア・カラスを演じた『マスタークラス』やタイトルロールを務めた『エリザベート』など、その圧倒的な存在感は増すばかりです。
そんな望海さんが次に出演するのが、ミュージカル『神経衰弱ぎりぎりの女たち』 。ペドロ・アルモドバル監督の同名映画の舞台化で、絶体絶命の状況に立たされた女性たちの感情を描く、楽しくも緊張感に満ちたラブ・コメディ。「ラブ・コメディに挑戦したかった」と語る望海さんに、作品に挑む思いや俳優としての現在地を伺いました 。
久しぶりの「クスッと笑える」作品への出演に期待
――望海さんご自身が「待ってました! ラブ・コメディ!」とコメントされていましたが、この『神経衰弱ぎりぎりの女たち』という作品への出演が決まったときの感想などをお聞かせください。
とにかく題名が面白いなと感じ、楽しみになりました 。そのあと観た原作映画も、大人たちがドタバタする感じが大好きで 。滑稽さのなかに共感があり、普段自分たちができないことまでやってしまう“ぶっ飛んだ部分”にスカッとしました 。
私はシリアスな作品に出演することが多いのですが、たまには皆さんにクスッと笑ってもらえるような作品に挑戦したいと思っていたので、すごく久しぶりで楽しみです 。
――今回も共演者の方々は素敵な方ばかりです。どんなカンパニーになりそうだと予測していますか?
まだ全員で揃ったことがないので(2月時点)、どんなカンパニーになるかは分からないのですが、すごく個性豊かなメンバーで、自分自身をしっかり持っている方々ばかり。充実したお稽古ができるカンパニーになりそうですし、演出家の上田一豪さんがうまくまとめてくださるんじゃないかなって(笑)。
あと、和希そらさんは宝塚時代は一緒にお芝居をすることがなかったので、それも楽しみです。一緒になったことはなくても、同じ劇団出身ですので、分かり合えると思うので。
役柄的にも“親友”という仲で、すごく近い役。育ってきた場所が一緒というのは、どこか安心感に繋がりますし、役に入りやすいんじゃないかなと思います。
――和希そらさんの俳優としての魅力はどんなところだと感じていますか?
何でも器用に掴む、すごくセンスのいい俳優さんという印象です。あとは面白い部分も持っていながら、どこかシリアスな部分も持っているのが魅力だと思うので、今回の“コメディでありながら、ずっと追い詰められていく役”というのは彼女にピッタリ。和希さんが演じたらどうなるんだろうと、すごく楽しみですし、女性役同士として絡むというのは未知なので、それも楽しみですね。
――このカンパニーでは“座長”という立場になると思いますが、それについてはいかがですか?
宝塚では“座長”という呼び方がないんです。トップではありましたが、組には組長もいらっしゃいましたし、宝塚は学年順というのがあるので、今まで“座長”という感覚を持ったことがあまりなくて……。でも、私がしっかりと芯を持って立たないといけないと思うので、役としても座長としても、共演者の皆さんが自由に公演を楽しめるような雰囲気は作っていきたいと思います。
共演者の方々が自由に演じることができると、お客様にも楽しんでもらえると思うんです。皆でつくり合うことを“楽しい”と思えるのが舞台の醍醐味ですので、皆さんが力を最大限発揮できるような雰囲気づくりができたらいいなと思っています。
