4月7日は「国際ビーバーデー」。ビーバー研究の第一人者として知られるドロシー・リチャーズ博士の誕生日を記念して定められました。
野生では河川、池、沼、湖といった周囲の湿原に生息しているビーバー。現存するのはアメリカビーバーとヨーロッパビーバーの2種で、日本の動物園・水族館で見られるほとんどはアメリカビーバーです。水の中をスイスイと泳いだり、大きな前歯で木をかじったり、前足で餌を抱えて歩く姿が愛くるしく、人気となっています。
神奈川県の横浜・八景島シーパラダイスでは、昨年よりアメリカビーバーの展示が始まり、4月7日の「国際ビーバーデー」に関する、さまざまなコンテンツを展開しています。
ビーバーの生態や展示エリアでの様子、「国際ビーバーデー」に向けた施策について、飼育担当者に詳しくお話を伺いました。
ねむとヤマブキの2頭が暮らす
「横浜・八景島シーパラダイス(以下、シーパラ)の水族館『アクアミュージアム』にあるフォレストリウムという場所は、水辺と森の自然環境にあわせた日常を再現し、水系環境にくらす生きものたちをはじめ、レッサーパンダなどの陸上動物も飼育しているエリアです。アメリカビーバーはキーストーン種と呼ばれる生態系の維持に不可欠な種で、川や湖にダムを作り、『水質改善』『湿地創出』『洪水調整』することで自然環境の形成に寄与しています。同館では、水系環境やそこにくらす生物相をより知っていただくために、アメリカビーバーの飼育をスタートしました。
現在、シーパラで暮らすアメリカビーバーは2頭。1頭は昨年10月に来館したオスのねむ(1歳)、今年1月に栃木県の那須どうぶつ王国から来館したメスのヤマブキ(6歳)です。水族館には、“種の保存”という重要な役割がありますが、2頭の来館も今後の計画的な繁殖活動を見据えたもので、オスとメス1頭ずつを受け入れることになりました」(飼育担当者・以下同)
同館にとって、アメリカビーバーの展示を行うのは初めてのこと。
「アメリカビーバーを飼育している動物園さんへ研修に行かせていただき、アメリカビーバーの生活や飼育の仕方について教わりました。
展示エリアとしては、自然界でアメリカビーバーが生息する水辺の環境やロッジ(巣)を再現したいという思いから、協力会社の方と打ち合わせを重ね、飼育担当者の意見も取り入れていただきながら、こだわりの詰まった展示エリアを完成させることができました。
例えば、展示エリアの向かって右側に設置されているロッジは、下から潜って中に入れる仕組みになっています。実際に自然界で暮らすアメリカビーバーの習性を活かし、ロッジを参考に造りました」
