未来につなげていきたい。在来種米への生産者の想い
イベントの第2部では、荒生さんが自家採種した亀の尾を受け継いだ生産者2人も登壇。亀の尾に興味を持ってくれる生産者を募って種を分け、今年はまた新たな生産者の田んぼで亀の尾を収穫できた。
「有機栽培も自然栽培もですが、トライアンドエラーを繰り返して、どうやっていこうかなと考えるのがおもしろい。自分たちの子どもにも食べてほしいし、こういうお米の存在を知ってほしい。未来にもつなげていきたいと思っています」と話すのは、長尾農園の長尾さん。今年はじめて亀の尾を収穫した1年目。福島の会津で有機栽培をしていた父の跡を継ぎ、震災後から自然栽培をはじめたという。
もうひとりの生産者である橋谷田ファームの橋谷田さんは、自身が“鎮痛剤のアレルギー”になったことから自然栽培の勉強をはじめたそう。
「我が家は、父が慣行栽培のスペシャリストのような人でした。ある日、撒いていた殺虫剤を風下にいた僕が吸い込んでしまい、倒れて寝込んでしまったんです。そのときは回復したんですが、あとで鎮痛剤を飲んだらアナフィラキシーを起こして.....。殺虫剤を吸い込んだせいで、鎮痛剤のアレルギーに。今も鎮痛剤は飲めません。それではじめて、農薬ってこんなに人体に影響があると知って、勉強をはじめました。自然栽培をはじめてみたら、本当に自然に勝るものはないって思い知らされますね。人間ができることは栽培をアシストすることくらい。亀の尾は、地域のブランド米などが種苗法の影響で特定のエリアでしか栽培できないのと違ってどんな場所でも育てることができるので、ぜひ食べてほしいです」(橋谷田さん)
亀の尾を実際に味わって、生産者の声を聞いて。きっかけはそれぞれに受け継いでくれる人がいることで、在来種米はつながっていく。イベントに参加した人たちが、在来種米を未来に残したいと思える貴重な機会となった。
TTFでは、食べる人と作る人が相互に関わり、未来にわたって安定的にフードシステムを構築していくために独自の“Community Supported Foodculture“(CSF)というコンセプトを提示している。在来種米の田んぼを応援するべく、支援を募る活動もそのひとつ。
支援は1口10坪で、2025年は合計840kg、10坪あたりの平均収穫量6.08kgの在来種米を収穫することができた。収穫量はその年によってやや前後することはあるものの、来年のお米を予約すると収穫の日が待ち遠しくなり、自然災害や環境問題、田んぼのある地域の天気なども自然と気になってくる。
一方、生産者は支援金が最低限の収入を担保してくれるので、天候不良や販売などに頭を悩ませず安心して農業に専念できる。この取り組みは始まったばかりだが、2025年の収量は最低保証を上回る実りを達成している。TTFが掲げるCSFという農業のありかたが田んぼを中心にしたコミュニティを作り、みんなで米づくりについて考えられるようになると、危機だといわれている日本の自給率や第一次産業のあり方も変わっていくかもしれない。
食べる人がつくることに関わる時代へ。
0.1%しか流通しない『素の味』が一堂にあつまる会員制の宅配スーパーマーケット
Table to Farm
Table to Farmは、現在わずか0.1%しか流通しない『素の味』が一堂にあつまる会員制の宅配スーパーマーケットです。自然な農法で育まれた在来種の米や野菜、伝統的な天然醸造でつくられた発酵調味料。森の中で自由に走り回る放牧の鶏や豚、春は山菜、秋は木の子など、11ヶ月かけてラインナップを検討し、各カテゴリー最大3つまでにセレクトされた、“自然がつくる好みを超えたおいしさ”をお届けします。
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『素の味』の選定基準
Table to Farm では、取り扱い商品の拡充に伴い、新しいカテゴリを追加し、『素の味』の選定基準を更新しました。
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『素の味』の選定基準をつくる
https://tabletofarm.jp/blogs/motonoaji/product-standards
