ではここでトリビア5連発といこう!

1:「メルちゃん」の売れ行きは西高東低……昔からなぜか西日本の方が良く売れる。「メルちゃん」のちょっと派手目なデザインがウケる理由?

2:人形じゃないメルちゃん? ……1985年に玩具事業に本格参入して発売したのが「メルちゃん まほうのフライDEこんがり」。フライヤーの冷水にメタモカラーで着色したエビフライパーツをひたすとこんがり揚がる玩具だった。

3:お風呂のあとは……「メルちゃん」はお風呂で遊ぶ玩具ゆえボディ内に水が入ることも。そこで排水用の穴が設けられているが、その場所がずばりオシリ。

4:男子も「メルちゃん」! ……男の子も人形遊びに興味を示す。パパの育児機会増加により男性が子供を抱くシーンが珍しくなくなっていることも背景か。

5:2014年を境に植毛の分け目方向が横から縦に変わった、というのもトリビア。

「メルちゃん」はどこへ行く?

 自身、幼児期に「メルちゃん」で遊び、「メルちゃん」を仕事にしたくてパイロットに入社した玩具事業部の髙木千咲さんに「メルちゃん」のこれからを尋ねた。

 「メルちゃんはお子様に寄り添い〈めばえる やさしさ おもいやり〉を育む玩具としての役割は変わらないと思います。ただ誕生からすでに33年。これから『むかし遊んでいた』という人がどんどん増えるはずですから、その人たちを含め、親子3世代に手に取ってもらえるような製品づくりを展開していきたいと思います」と髙木さんが言うと、「今は言えないプランがたくさんあるんですけどね!」と土井さんが言葉を継ぐ。いいコンビである。

 あなたの実家のあなたの部屋に「メルちゃん」は今も、大切にしまわれていないだろうか。次の帰省で久しぶりの再会といこう。「メルちゃん」は遊んだり、お風呂に入ったりして世話をした、お世話人形という名のタイムカプセルなのだから。

メルちゃん公式

https://www.mellchan.com/

2025.07.16(水)
文・写真=前田賢紀