「僕ら7人とも、いつ辞めてもおかしくなかった」佐藤新が語るIMP.の“強さ”と“グループ愛”の原点

僕ら7人とも、お互いの手を絶対に離すわけにはいかないと感じていた

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　7人で活動を始めた当初は、たまたま集められた7人だったのかもしれない。しかしともに活動する中で、同じ夢を描くようになり、7人でいることにこだわってきたグループだ。

 「僕ら7人とも、いつ辞めてもおかしくなかった人たちなんです。それでもたまたま辞めずにコツコツ活動し続けてきて、一緒に活動するようになって……運命を感じざるを得ないです。

　年齢的なことを言えば、僕らはチャンスをもらったのもけっして早いとは言えない。だから結成したとき、みんな口に出してはいないけれど、お互いの手を絶対に離すわけにはいかないって感じていたと思います。

　だからこそ、先輩方から学べることはすべて学ぼうと必死になれたとも思いますし。デビューしてからここまでも、今爆発するんだ、今輝くんだって走り続けている感じです。それで今、自分たちで自分たちのことを『カッケー！』って言えるって大事なことだし、そのカッコいいを全員が信じているってすごいと思うんです」

　オフィシャルのYouTubeでも、7人の仲の良さはもちろんだが、それぞれの個性が絶妙なバランスで成り立っているグループであることが見て取れる。

　まっすぐ前を見つめて力強くチームを引っ張るリーダーがいれば、一歩引いた目線で状況を的確に判断する参謀、チームに明るさと笑いをもたらすムードメーカー。細やかな優しさと包容力で安心感をもたらすメンバーや、冷静さと絶妙なワードセンスでグループにスパイスを加えるメンバー、クレバーさと高い社交性でグループと周囲を繋ぐ存在も。

　そんな個性的で、かつパフォーマンス力が高い7人の中で、圧倒的な存在感でセンターを務めているのが佐藤だ。

 「今は、目の前のステージ、いただいたチャンスひとつひとつを目一杯楽しんで、キラキラすることに精一杯で、プレッシャーなんて感じている余裕はないんです。

　僕たちは、チャンスに恵まれて爆速でデビューしたグループではなかったから、お客さんの前でパフォーマンスできる一回一回の貴重さを知っている。毎回、今この瞬間を全力で輝いて、悔いのないパフォーマンスをしようって思ってステージに立っています。だからプレッシャーを感じている隙も余裕もないんです」

　目の前で話している姿は、穏やかで無邪気で、どこかふわふわとした印象。しかし、いざパフォーマンスの場面では、シャープでワイルドな色気を放つ。その佐藤の不思議なギャップに魅了される人は多い。

 「普段の自分に自信があるかと言われたら、そんなこともなくて……ステージを降りたら基本ダメダメです。力が抜けるというかふわんふわんになっちゃうんですよね。

　そういう自分をメンバーがわかってくれていて、たくさん支えてもらってなんとかやれてるくらい。“IMP.の佐藤新”じゃない自分には自信がないんです。

　でも、ステージが好きだから、ステージに立ったときは全力で楽しみたいんです。パフォーマンスしている間は、自分が一番キラキラ輝いていると信じて疑わない。その時間が、その一回一回が本当に儚くて、尊くて。だからこの瞬間を誰より輝きたいっていう一心です」

　インタビュー終了後、オフィシャルYouTubeがとても面白かったことを伝えると、パッと笑顔になり、目をキラキラと輝かせて「そうですよね！　僕らも面白いなって自信あるんです！」と返ってきた。

　自身がIMP.のメンバーでありながら、誰よりもIMP.ファンでもある。この真っ直ぐな純粋さが、一番の武器かもしれない。

映画『青春ゲシュタルト崩壊』

優等生の朝葉は、周りの期待に応えようとするあまり、自分の気持ちを押し殺し、ある日突然、青年期失顔症を発症してしまう。周囲に知られることを恐れ、誰にも言えず1人で悩んでいた彼女の異変に気付いたのは、派手な見た目と集団行動をかき乱す行動で、教師から目をつけられている同級生の聖だった。聖に振り回されながらも、朝葉は自分が本当にやりたいことは何か、自分自身を見つめ直してゆく。一方聖も、朝葉と一緒にいるうち、自らの過去の心の傷と向き合ってゆく……。

原作：丸井とまと「青春ゲシュタルト崩壊」（スターツ出版刊）
脚本：三浦希紗　
監督：鯨岡弘識　
出演：佐藤新（IMP.）、渡邉美穂、田辺桃子、新井美羽、水橋研二、濱田龍臣、藤本洸大、戸田菜穂／瀬戸朝香
2025年6月13日全国ロードショー
https://seishun-gestalt.jp

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2025.06.10(火)
文＝望月リサ
写真＝榎本麻美
ヘア＆メイク＝大森創太
スタイリスト＝山本隆司(style3)