
映画『青春ゲシュタルト崩壊』の中では青年期失顔症として描かれているが、周りとの軋轢を恐れて自分の気持ちを押し殺してしまった経験は、多くの人にあるに違いない。
過去は、自分自身も朝葉のようだったというIMP.佐藤 新が、そこから抜け出すことができたのはなぜなのだろう。
ファンの方に『応援していてよかった』と思ってもらえるように

「今の7人で活動するようになって、話し合う機会が一気に増えたんです。そこで自分の意見を話すこともあるし、話さないこともあるけれど、その題材に対して必ず何かしらの意見を持つようにしています。
それが結果的に自分を大事にすることなのかなって思います。自分が一番自分を信じて愛してあげないとって、徐々にではありますけれど、思考を切り替えたんですよね。パフォーマンスしているととくに感じるんですが、自分自身を信じているときが一番キラキラできているなと思うんです。
僕のことを応援してくださるファンの方に、『やっぱり応援していてよかった』とか、『私が応援している子が一番カッコいい』って、シンプルに思ってもらいたいじゃないですか。その褒められたい一心です。基本、褒められて伸びるタイプなので(笑)」
とはいえ、他人と自分とを比べて、落ち込んだり悩んだりすることは、今もないわけではない。
「自分は自分でしかないから、そこで立ち止まっていてもしょうがないし、自分が自分を否定してしまったら、『佐藤新が一番』と言ってくださっているファンの方に失礼だし、その落ち込んでる時間が無駄だなって。だから、今の僕がこうしていられるのは、ファンの方のおかげなんですよね」

そして自身を強くしてくれているのはIMP.というグループの存在も大きい。今のメンバーとは、デビュー前からともに活動してきた同志。
「IMP.は、忍耐力とエネルギー量においてはピカイチだと思います。僕らの武器と言っていいかもしれないです。7人で活動するようになったときに滝沢(秀明)さんの舞台に出させていただいて、そこで培われたものがすごく大きいなと感じています。
とくに僕らの上に立つ先輩方には、本当に細かいところまで指導していただきました。その厳しい愛の鞭にくじけそうになるときもあったし、泣きそうになる時もありましたが、メンバー同士励まし合って乗り越えて今がある。先輩方には本当に感謝しています」
グループのことを話し始めた途端、声が弾み力強い口調に。それだけでいかにグループ愛が強いかが見て取れる。
「自分たちで言うのもなんですけど、IMP.って、めちゃカッコいいグループだと思うんですよ。本気で。デビューする前のパフォーマンスの映像を見ても、間違いなく俺ら7人カッコいいよなって思えるし、このグループがトップにいけない訳はないって、7人全員が信じているんです」
2025.06.10(火)
文=望月リサ
写真=榎本麻美
ヘア&メイク=大森創太
スタイリスト=山本隆司(style3)