
伝説の不良漫画を実写映画化した『BADBOYS -THE MOVIE-』で、映画初主演を務めた豆原一成(JO1)さん。「不良に憧れがあった」という学生時代の原体験や、「これまで見せたことがない顔が詰まりに詰まっている」という、映画にかけた想いについて伺いました。
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不良カルチャーに僕も強く憧れていた

――原作は1980~1990年代に連載されていた漫画です。リアルタイムで経験していない豆原さんから見て、不良カルチャーはどう映りましたか?
僕らの時代は子どもの頃からスマホがあったので、昔の映像に触れられる機会が結構ありました。僕が通っていた中学は学ランで、その着こなしとかも流行りがあったし、その頃は『クローズ』とか『ドロップ』が友人たちの間で流行っていました。
その時期に不良カルチャーに触れて、やっぱり「かっけー」ってなりましたし、実際に単ランで頭を刈り上げている人もいました。
拳を交えて戦うまっすぐで熱い感じに僕も強く憧れていたので、映画のお話をいただいたときは、夢が叶ったという感じでした。
――アクションシーンもとても迫力がありました。
JO1として5年間培ってきたものがあるので、ダンスの振り覚えは早いほうだと思うんです。でもアクションは相手がいますからね。リアクションをしながら感情を乗せてアクションをするので、臨場感を出すのが難しかったです。
特に印象に残っているのが、岩永丞威さんとのシーン。殴られるお芝居をしてみたいとずっと思っていたんです。殴られて椅子ごと後ろに吹っ飛ばされるシーンは、我ながらうまくいったんじゃないかなと。すごく気持ちよかったです。
――激しいアクションだけでなく、恋愛も見どころです。
井頭愛海さん演じる久美ちゃんにほっぺをつねられたり、一緒にバイクに乗って走るシーンはキュンキュンするポイントが多かったと思います。
――司はなぜ、あれほど久美ちゃんのことを好きになったのでしょう?
シンプルにかわいかったってことだと思います(笑)。もちろん彼女のまっすぐさにも惹かれたと思いますけど、司は直感的な人なので、一番はとにかくタイプだったということですかね。
ただ、すべてを真に受ける天然で憎めないところも司の魅力。僕もそんな天真爛漫な男の子に憧れます。久美ちゃんや仲間のために戦う熱さや信念の強さは、「JO1のために頑張るぞ」という気持ちが強い僕とも似ていると思います。

――この作品では、豆原さんの新しい魅力が盛りだくさんです。
アクションや久美ちゃんとのシーンもそうですし、変顔もしていますからね。一時は「かっこよくなりたい」「かっこいいと思われたい」と思っていたけど、僕の強みはやっぱりかわいさだということも最近感じていて。だから最近はちゃんと言うようにしています。「僕はかわいいです」って(笑)。
JO1の豆原一成としてあまり見せてこなかった顔が詰まりに詰まりまくっているので、「こういう顔もするんだ」と楽しんでもらえたらいいですね。
2025.05.27(火)
文=松山 梢
写真=佐藤 亘
ヘア&メイク=河本 茜
スタイリング=岡本健太郎