「『ボーイフレンド』に出て自分のセクシュアリティをオープンにすることができました」

――フォトブックの制作を通して感じた、成長や学びはありますか?
成長……と言えるほどのことではないと思うんですけど、僕は『ボーイフレンド』に出てやっと自分のセクシュアリティをオープンにすることができました。それまでの人生は、ただただそのことを隠して、周りにも何も言わずに、特定のコミュニティの中でしか自分を出せませんでした。だから『ボーイフレンド』も、今回のフォトブックも、世の中の不特定多数の人に自分をお見せすることになるので、それ自体が自分の中では大きな決断でした。
その決断をした時点で、僕の中では少し成長していると思っています。フォトブックを見た方がどんな感想を持つかはまだわかりませんが、もし「すごいね、頑張ったね」という温かい言葉をかけていただけたら、きっと自分にもっと自信がつくのだろうと思います。これからの人生において、「挑戦してよかった」と思える瞬間が訪れるんじゃないかと感じています。

――フォトブック内のインタビューに「共同生活の中で愛を感じた瞬間は?」という質問がありました。最近、Kazutoさんが愛を感じた瞬間はありましたか?
先日、仕事関係の方のお家に遊びに行くことがあって、そのご家庭にはお子さんがいらしたんです。ごはんを振る舞っていただいたんですが、久々にちびっ子たちと食卓を囲んで食事をして。そのとき、すごく家族愛を感じましたね。自分が小さいときに家族でごはんを食べたことを思い出して、料理っていいなあと改めて思いました。
――フォトブックの発売日はバレンタインデーでした。バレンタインやホワイトデーの思い出はありますか?
小学校のときはホワイトデーのお菓子を作ったりしました。チョコレートを溶かして固めたり、クッキーを母親と作ったり。仲の良い女友達にあげましたね。
2025.03.12(水)
文=赤山恭子
撮影=榎本麻美
スタイリスト=藤長祥平
ヘアメイク=Kohey