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 女性の地位向上、女性差別の撤廃などを目指して制定された「国際女性デー」の特別企画として、Podcast番組「ハダカベヤ」のMCを務める、タレントのIMALさん、メグさん、なつこさんの35歳・同級生3人組がCREA初登場!

 前篇では、35歳の女性が直面する「産む? 産まない?」をテーマに、後篇では「女性の幸せって?」をテーマに、いつものように“ハダカのトーク”を繰り広げていただきました!インタビュー【前篇】を読む


35歳は大人の15歳。これからが青春だ!

――35歳は妊娠・出産という大きなライフイベントに心が揺れ動く世代であると同時に、仕事では充実期を迎える人もいれば、体の疲れ方が以前とは違ったり、肌の老化が気になったりと加齢という言葉に敏感になる人もいるお年頃。「ハダカベヤ」の皆さんは、人生100年時代における35歳という年齢をどう捉えていますか?

IMALUさん(以下、敬称略) 私は、20代より今のほうがすっごく幸せ。というか、今がいちばん幸せ。それはどうしてだろうと考えると、己を知ったから、というのが大きいと思う。自分の機嫌の取り方がわかってきたっていうのかな。こういうことがあるとイライラするんだとか、問題が起きた時の対処法だとか、20代でいろいろ経験したことでアップデートできたし、自分をハンドリングしやすくなって、生きやすくなった。感覚としては、35歳になって、やっと自分らしい人生が始まったなという感じ。

メグ さん(以下、敬称略) 私は20歳を大人の0歳としているので、35歳の今は大人の15歳。中学3年生が高校進学などでこれからの生き方を模索するように、大人の15歳もこれからのキャリア設計において、次のフェーズに入るところという気がします。

IMALU じゃあ、ここからが青春じゃん!

メグ そうそう、ここからさらに楽しくなっていく。

なつこさん(以下、敬称略) 大学を卒業して10年以上も働いてきたのに、まだ社会のことがわかっていないところも大人の15歳っていう感じがする。

メグ 今は時代の流れが速過ぎて、昨日までOKだったことが今日はNGになったりするじゃない? スマホだって最新機種を買ったはずなのに2年も経てば古くなる。社会の動きを追いかけても追いかけてもイタチごっこで、結局、この先もずっと社会のことはわからないままかも(笑)。

なつこ あははは(笑)、本当にそうかも。わからないまま、気づいたらおばあちゃんになってるかもね。

――大人の15歳を迎えて次のフェーズに進もうとしている今、どんな人生を歩めたら、より多くの幸せを感じられると思いますか?

メグ うーん。幸せを感じられるかは、自分で選んでいる実感を持ちながら毎日を生きられているかどうかじゃないかな。主体的にものを選び取っている実感がある人は、幸せだと思うんですよね。たとえば、今日着ていく服ひとつとってもそうで、仕事などで着られる服に制限があったとしても、その選択肢の中で自分が選んでいるかが大事なんだと思う。

IMALU これを着たらどう思われるかなとか、つい、他人や社会の目を気にしてしまいがちだからね。

メグ 自己肯定感ってあまり好きな言葉ではないけど、幸せに生きるためには必要なものだと思っていて。自分のことで言うと、30歳を過ぎた頃、肌の質感が変わってきたり太りやすくなったりして、一瞬、自己肯定感を持てなくなった時期があるの。周りから太ったと思われることがストレスなんじゃなくて、ベストな自分じゃないと感じながら毎日を過ごしているのがすごく嫌で。だから運動を始めたりしたんだけど、人によっては加齢を受け入れるという選択肢もあるでしょう?

IMALU 確かに、抗うばかりが人生じゃないよね。

メグ 加齢による変化に抗うか、受け入れるか。どちらも解決に向けて前進しているのは同じで、それが自分で選択した上での答えである限り、自己肯定感は上がっていくし、その人自身は幸せであると思う。

なつこ メグの話に近いかもしれないけど、私は人と比べないことが自分を生きやすくするし、幸せを感じやすくしてくれると思うんだよね。と言いつつ、あの人はいい仕事して稼いでいて羨ましい、とか、SNSでタワマンに住んでいる人を見かけたらいいなと思う自分がいたり。

メグ 本当にそう思ってる?

なつこ 正直、1回くらい経験してみたいなと思う気持ちはあるよね(笑)。でもちょっと冷静になれば、「誰かと自分を比較していいことある? 人と比べたっていいことないし、そもそも私はお煎餅とビールで満足できる人じゃない」ってわかるんだけど。比べないということにおいて、今はできているところもあれば、まだふらついちゃうところもあるけど、比べてもいいことないよって自分に声をかけ続けることで、幸せに生きられる瞬間が増えていくんじゃないかなって期待してる。

――40代の入り口がそう遠くはなくなってきた今だからこそ、30代のうちにしておきたいことってありますか?

メグ 30代のうちに海外にたくさん行って見聞を広めておきたいというのはあるけど、人生観で言うとどうだろう?

なつこ 私も体力に不安がないうちに、海外に行けるだけ行きたいとは思うな。

IMALU 具体的にこれというのが今はないけど、やりたいことがあるならそのままにしないで行動に移す、ということはいつも心に留め置いてる。奄美大島に住んでから「若いからこそ田舎暮らしができるんだよ」って言われたの。それまで私は、田舎暮らしって引退後にのんびりするイメージが強かったけど、島だと病院の選択肢が東京より少ないし、車が必須だし、高齢になってからだとなかなか大変。いずれやろうと思っている間にできなくなってしまうことが現実としてあるから、30代のうちにというより、体力のあるうちに行動に移すようにはしたいかな。

2025.03.08(土)
文=今富夕起
写真=佐藤 亘