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自分にあった生理用品を使えば生理期間中も心地よく過ごせる

――生理用品は使い慣れているほうが安心感もありますし、使ったことがないものには不安や心配も出てくるかと思います。初めて吸水ショーツにチャレンジする時のアドバイスをお願いします。

 まず、寝る時に、タンポンと併用して使ってみるのはどうでしょうか。日本はナプキンが主流で、なかにはタンポンと併用して使っている人もいるという話を聞いています。夜用のナプキンは大きいし、分厚いですよね。「ムーンパンツ(夜用)」に切り替えることで、ナプキンとは違う快適さを感じてもらえると思います。

 次は、いつ生理がくるかわからないという時に下着として取り入れてみてください。もし生理が始まっても吸水してくれるので、「生理が来たらどうしよう」という心配や不安が軽くなると思います。もし、おりものシートをずっとつけている場合は、おりものシート代わりに取り入れるのもおすすめです。

 そして、3つ目は生理が終わる頃など経血量が少ない日に取り入れる方法です。いきなり経血が多い日に取り入れるのは不安ですよね。まずは、経血量が少ない日から始めることで、ナプキンとの違いを知ることができますし、しっかりと吸収してくれる安心感が持てるようになると、経血が多い日でも取り入れやすくなると思います。

――ユアンイーさんもこれまでにさまざまな生理用品を使ってきたと思いますが、それぞれの印象はどのようなものでしょうか?

 私もみなさんと同じように、当初はナプキンを使っていました。蒸れて暑いし、ニオイもあるし、毎回嫌な気持ちになっていました。その次に、タンポンや月経カップを使ってみました。私はこのような挿入型の生理用品は特に気にせず使えますが、アジア人の多くは、体内に製品を挿入することに抵抗を感じますよね。使ってみた感想としては、経血がドッと出る感じがなく、生理中であることを忘れるような感覚は得られました。ですが、やはり量が多い日は漏れへの心配がありました。

 初めて吸水ショーツを使った時も、漏れへの心配はあったのですがそれ以上に蒸れなどの気になることがなく、すごくすっきりした感じが得られたんです。

 私はとてもめんどうくさがり屋だから、生理用品を交換するのもめんどうだと感じていたところもありました。ナプキンだと2~3時間ごとに、タンポンだと約6時間後に変える必要がありますが、吸水ショーツは交換する手間がないので私の性格にはぴったりだとも思いました。

 自分にあった生理用品で過ごすことで、生理期間も心地よく仕事ができることに気がつきました。みなさんも自分にあった生理用品を見つけて、心地よく過ごしてほしいです。

ユアンイー

生理用吸水ショーツ『ムーンパンツ』共同創設者であり、デザイナー。工業デザイン出身。グッドデザイン賞(日本)、iFデザイン賞(ドイツ)と、世界的なデザイン賞を受賞しています。月経カップ『フルムーンガール』のデザイナーでもある。

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2025.01.31(金)
文=木川誠子