この記事の連載
美食を叶える温泉宿へ #1
美食を叶える温泉宿へ #2
美食を叶える温泉宿へ #3
美食を叶える温泉宿へ #4
2017年に初めて「楽しいひとり温泉。」の特集を組んでから、数々の名湯・秘湯・憧れの温泉宿や絶景サウナを特集してきたCREAが、過去からの選りすぐりに新たな取材を加えて再編集したこの1冊。47都道府県150軒以上の温泉宿を紹介するCREA Due「楽しいひとり温泉。2025」の一部を抜粋し、掲載します。
CREA Due
ひとり温泉ガイド 最新版
楽しいひとり温泉。
2025
定価1,760円(税込)
湯浴みに癒され、宿の設えや調度に和む。ひとり温泉の楽しみはさまざまですが、腕利きの料理人がこしらえるご馳走が待つ“憧れの湯宿に泊まる”という究極のご褒美旅を今年こそ。
北陸の旬と山麓の湯の麗しい時間
●山中温泉 花紫[石川・山中温泉]
![「ユニバーサルスイート」の檜風呂。冬になると水墨画のような雪景色に。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/5/1280wm/img_65f5bbc6823d7bff173096cac8626758272655.jpg)
![加賀市の漆芸家・田中瑛子さんによる、木のアートが壁に嵌め込まれたエントランス。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/7/1280wm/img_d7be582f0b490cbfd5867c88a6c8be0879406.jpg)
鉛色の雲ときりりとした北風が頰をつたう、寂寥感ある北陸の冬。癒しの湯がいっそう恋しくなる季節にこそ訪れたいのが、加賀温泉郷に佇む「山中温泉 花紫」だ。
![ラウンジでのウェルカムドリンクは月替わりでブレンド茶が楽しめる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/2/1280wm/img_b2e5ebbdd8e46a7fa52fa74ee95d105756037.jpg)
![最上階にある露天風呂は朝がとくに気持ちいい。湯は山中温泉の総湯から引いている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/d/1280wm/img_ed8d5ae5dedff25597d3c592eca4d3d4197075.jpg)
良質な温泉に加え、漁解禁の11月初旬より日本海で育った雄のズワイガニ「加能蟹」が夜のひとときを華やかに彩ってくれる。
![水揚げサイズ9cm以上の「加能蟹」は隅々まで身がびっしり詰まった贅沢さ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/7/1280wm/img_c7245121323c4728766a83ae671b96c9149477.jpg)
![「ずわい蟹の温しゃぶ造り」は熱い出汁に身を浸してから蟹味噌をつける。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/a/1280wm/img_6a1465c3922227b25d10e3ae8d5c3f9f96246.jpg)
![ほんのりととろみをつけてカニの旨みを閉じ込めた「ずわい蟹の葛椀」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/3/1280wm/img_13199d5fdf2df629253191e456acb5cb72118.jpg)
肉厚の身の美味しさがたまらない「釜茹で」、甘みが広がる「炭火焼き」、甲羅味噌をつけて味わう「温しゃぶ造り」といった、さまざまな調理法で供され、風味やふっくらとした食感が格別。
旬の時期に産地に足を運び味わう贅沢がこれほどまでに心を潤すものかと至福に浸る。
![「ずわい蟹の釜茹で」は、多彩なメニューから選べる「アラカルト懐石」にて+35,000円(時価)で提供。「蟹懐石プラン」は1泊2食付きで1室2名利用1名76,000円~。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/4/1280wm/img_944598e2bd12a3f0657571766a0bbfcc144229.jpg)
蟹づくしのコースは2名からだが、釜茹でなどは単品でひとりでも味わえ、カニを食べる時は無言、というがひとり旅との相性はいいのかもしれない。
![コースの「のどぐろの塩焼き」は、身がふっくら。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/b/1280wm/img_fb8c3226dabd562f8fd9534ca5192bf4116310.jpg)
![刺身の下の薬味が利いた「寒鰆の棒寿司」。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/7/1280wm/img_372b4ca177e98a675970cf5dd21622da67443.jpg)
また、宿からほど近い橋立港を始め、金沢や輪島などから仕入れた地魚の逸品と地酒を合わせたペアリングもまた楽しい。
2024.12.16(月)
Text=Natsuko Umezaki
Photographs=Takashi Shimizu
CREA Due 2025年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。