極上ステイを叶えるアートミュージアムホテル

 箱根登山電車の宮ノ下駅より徒歩約5分の場所にある専用の渓谷電車(プライベートケーブルカー)で静寂の谷に辿り着くと、わずか9棟の個人邸宅型施設がある。それが、豊かな自然に囲まれながら、誰もが味わったことがないような極上のプライベートステイを叶えてくれるアートミュージアムホテル「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍(りんぽうきりゅう)」だ。

 2024年7月に開業した「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」の広大な敷地にあるのは、わずか9棟の個人邸宅型施設(客室)とスパサロンのみ。都会の喧騒から離れ、箱根の四季折々の美しい風景を独占し、気の向くままに滞在することができる。

 「エスパシオ」とは、スペイン語で“空間”や“宇宙”の意味。ホテルの名には、神秘的な旅、癒やし、安らぎ、そして喜びに満ちた場所を提供しようという想いが込められている。

 9棟の客室は、「麒麟」「鳳凰」「亀」「龍」を箱根四神とし、吉祥の象徴を組子、和紙、唐紙、漆、漆喰といった、日本の伝統技術を手掛ける作家陣によって、さまざまな視点で捉えたアートで彩られている。

 例えば客室のひとつ「煌(きらめき)」のアートは、鍛金彫刻家の橘智哉氏によるものだ。橘智哉氏は、金型を金属板に打ち込んで模様を作り出す“綾打ち”と呼ばれる手法の使い手で、音や風といった不可視なもの、火や光といった触れることができないものすら鮮やかに表現してみせるアーティストとして知られる。

 こんな風に、アートミュージアムホテルの名にふさわしく、各棟で異なる趣が楽しめるのが同宿の特徴のひとつだ。

 また、客室に備わる露天風呂と内風呂では、箱根の清流や森を眺めながら、箱根の中でも歴史深い“箱根七湯”の堂ヶ島温泉(源泉)の湯浴みが堪能できる。

 ダイニングではなく、一つひとつの部屋を聖域(きゃくしつ)と表現したプライベートな空間でいただく食事を監修するのは、2015年創業で、ミシュラン一つ星も獲得している京都の名店「やま岸」。京料理の伝統と茶懐石のおもてなしの精神を軸に、箱根の豊かな自然の恵みを活かした、この地ならではの料理が味わえる。

 夕食のメインとなるのは、家族や親しい人との団欒を彩る“鍋料理”。素材、空間、技法そして箱根と京都の魅力が一体となった極上の鍋を中心に、「やま岸」の代名詞でもある「雲丹ドック」など、遊び心を添えた「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」だからこそ叶う献立は贅沢そのものだ。

 そして“箱根に抱かれる邸宅”というコンセプトの真髄を体現する朝食もまた、高い評価を得ている。珍味の小鉢セットや「小田原のかまぼこ 3社食べ比べ」、愛知県の「たまゆら琥珀卵」など、ごはんをおいしくいただける上質なお菜が並ぶ。

 「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」滞在時は、スパトリートメントでの癒し体験もまた魅力のひとつ。

 川のせせらぎや鳥のさえずり、自然が奏でる静かな音に包まれた「ESPACIO SPA /Spa at  ESPACIO Hakone」は、五感すべてに働きかける真のリラクゼーションが得られる空間だ。

 露天風呂「波故弥(はこね)溶岩洞窟風呂」、オーストリア最古の大理石を敷いた「岩盤浴」、ふたりで利用可能なトリートメントルームを完備。完全なプライベート空間で、移ろうときに浸りながら、身体を温め、心をゆるめ、心身を整えることができる。

 ラグジュアリーを知り尽くしたゲストに唯一無二の滞在を提案するアートミュージアムホテル「エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍」は、箱根の森にひそむ大人のためのサンクチュアリ。ワンランク上のステイを約束してくれること請け合いだ。

エスパシオ 箱根迎賓館 麟鳳亀龍(りんぽうきりゅう)

所在地 神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下72
電話番号 0460-87-9200
https://houoh.jp/

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2024.10.15(火)
文=立花奈緒(ブレーンシップ)