猛暑日が長く続いたせいで、夏の疲れを引きずったまま秋を迎えていませんか。急激な季節の変化で体調を崩しがちな今、おすすめなのが、世界中の植物療法を取り入れた「木馬®(もくば)」のグルテンフリーの薬膳カレー。

 下北沢にあるハーブ専門店「ネロリハーブ」のオーナーで植物療法士の菅原あゆみさんが監修し、植物についてあらゆる角度から学んだ全知識がメニューに詰まっています。

食事そのものが薬! 食べておいしい、健康にもいい薬膳

 9月20日から薬膳カレーランチをはじめたのは、原宿の薬膳酒バー「木馬®」。店内には、植物を漬けた薬膳酒がずらりと80種も並んでいます。

 薬膳酒とカレーの監修しているのは、植物療法士の菅原あゆみさん。英国式植物療法や漢方、アーユルヴェーダ、和漢など、世界中の植物療法について学び、研究している菅原さんならではのメニューです。

 カレーに使われている植物は、なんと40種以上。ターメリックやカルダモンなど、一般的なカレーにも使われるハーブの他、滋養強壮の漢方といわれるマカや、冷え性改善の当帰(トウキ)、PMSの緩和などに役立つチェストツリーなど、免疫力を高めて体を整える薬効のあるものばかり。

 特に、冬虫夏草は貴重なため、高値で売買されている生薬。鎮静効果と免疫向上効果にすぐれ、古くから東洋医学で使われてきた歴史があります。また、植物の薬効成分は、水よりもアルコールに溶け出しやすいので、一部の植物は紹興酒に漬けてからカレーに使っているそう。

「インドでは毎日スパイスカレーを食べるのですが、台所を担う人が日々の気温や家族の疲れ具合などを見て、その日その日に合うスパイスを調合してカレーを作っているんです。食べ物がそのままお薬になり、植物療法になる。木馬でも、おいしい、というだけでなく、おいしくて体のためになる食事を楽しんでいただきたいです」(オーナー・新羅さん)

2024.10.02(水)
文=吉川愛歩
写真=山元茂樹