東大初のレゴ部を設立
――東大入学後は、レゴ部を創設されます。
三井 「レゴブロックで安田講堂を作りたい」と呼びかけている東大生がmixiにいたので、入学が決まってから声をかけたんです。仲間にも恵まれて、最初は5人の部員でスタートしました。
――当時はどんな活動を?
三井 ここでも制作したレゴの写真や制作過程をインターネットや動画サイトで公開したりしていましたね。僕が学生の頃にリリースされたニコニコ動画では、巨大なレゴ作品の制作過程を紹介して、デイリーランキングの1位を2回取ったこともあります。その動画は今もニコニコ動画に残っていますよ。
――お話を聞いていると、まさにネットの発展と併走してきたのが、三井さんのレゴ人生だと思います。
第2希望の研究室で出会った「運命の相手」
――大学院1年時には、レゴ関連の活動が認められて、東京大学総長賞を受賞されました。
三井 実はこの賞をもらうまでには紆余曲折があったんです。当時の私は院に進む予定だったんですが、レゴ関連の活動に熱中しすぎたがために成績が足りず、第2希望の研究室に行くことになりました。その教授は厳しくて有名だったんですが、なんとレゴ好きだったんです。
――おお!
三井 作品を見せたら、「これはスゴい」と。その後、総長賞につながる推薦状を書いてくれたという経緯です。第2希望だったからこその縁でした。
――そして2011年には、ついに日本初の「レゴ認定プロビルダー」として認められます。当時24歳で、世界最年少での就任でした。これはどんな経緯で?
三井 この称号は、レゴ社が「レゴの名前を使って仕事をすることを認めた人」というものです。レゴ社の人たちに具体的なビジネスプランをプレゼンテーションする必要があり、そこで自分が制作可能な作品や、作品を通して実現したい仕事、その需要や収益見込みなどを説明しました。
――プロビルダーになることのメリットはなんですか?
2023.07.11(火)
文=吉河 未布