高校時代にできなかったこと、それは…?

――様々な青春のシーンを演じられて、「自分も高校時代こういうことがしたかったな」とよぎることはありましたか?

 そうですね……身近な人でこういう風に大切に思える存在がいたらよかったな、と。もちろん友達はいるんですけど、このふたりのように自分の悩みを共有できる存在は、すごく大事だと思う。

――デビューから5年ほど経ちましたが、お芝居の仕事にはのめり込んでいますか?

 はい。できることなら、ずっと続けたいです! それが叶ったらめちゃくちゃ幸せですね。

 僕、常に動いていたい性格なんです。だからこのお仕事は現場によって全然違いますし、毎回新鮮だから本当に好きです。「うわ、忙しい~寝れねぇ!」とか言ってもなんだかんだそれも楽しんでいるんです。

――お芝居にハマったという瞬間は、いつでしたか?

 最初から、でしょうか。ただ、『MOTHER マザー』の出演が決まった時、大森監督のワークショップで「お芝居って楽しいんだよ」と仰っていただいたんです。お芝居をマンツーマンで教えていただいたのですが、その時は本当に何もできなくて「何を言ってるんだろう? 楽しくないじゃん」と思っていました。

 ただ実際に撮影に入って、徐々にですが自分の芝居にもOKをもらえるようになった。その瞬間、「楽しい!」と思って。これが監督の仰っていた芝居の楽しさかと実感していたら、撮影が終わるころには「またやりたい」と思っていて。それを繰り返していたら……今に至っていました(笑)。

奥平大兼(おくだいら・だいけん)

2003年9月20日生まれ、東京都出身。2020年、映画『MOTHER マザー』の周平役でデビュー。ほか、ドラマ「恋する母たち」、「レンアイ漫画家」、映画『マイスモールランド』、『ヴィレッジ』などに出演。7月新土曜ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」に出演が決定。

映画『君は放課後インソムニア』
6月23日(金)全国ロードショー

出演:森七菜、奥平大兼
桜井ユキ、萩原みのり、工藤遥
田畑智子、斉藤陽一郎 / 上村海成、安斉星来、永瀬莉子、川崎帆々花
でんでん、MEGUMI、萩原聖人

監督:池田千尋
原作:オジロマコト
脚本:高橋泉、池田千尋

原作:オジロマコト『君は放課後インソムニア』(小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』)
企画・制作:ユナイテッドプロダクションズ
配給:ポニーキャニオン
©オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会
https://kimisomu-movie.com/

2023.06.22(木)
文=赤山恭子
撮影=深野未季
スタイリスト:伊藤省吾 (sitor)