![宮﨑マンゴーと佐藤錦のパフェ 3,300円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/1/1280wm/img_e1bedd5a264694d8f624cb773ec4c5c4279539.jpg)
先進国の中で、一人当たりの果物消費量が最低水準と言われている日本。欧米諸国の3分の1程度とも言われているほど低い水準なのだとか。
四季折々の景色を楽しむように、その月ごとに旬を迎える果物を楽しんでほしい。
そんな思いを込めて、果物の恵みで私たちの生活を豊かにしてくれる日本橋 千疋屋総本店で提供されている旬のフルーツをご紹介します。
今回は、小さな実にたっぷりの甘さ。旬の時期がとても短い「さくらんぼ」です!
日本では明治時代から栽培、小さなさくらんぼの長い歴史
![さくらんぼの王様「佐藤錦」。初夏の風物詩としても親しまれている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/d/1280wm/img_8dbec0a67c00f1b9bacd97f3f2c7f3d0509292.jpg)
さくらんぼは桜桃とも呼ばれる、バラ科サクラ属の果実です。その歴史は古く、ヨーロッパでは紀元前にはすでに栽培されていたと言います。
また、さくらんぼは中国の古典『五経』の1つ、『礼記』に登場していて、アジアにおいても少なく見積もって3,000年の歴史があるということになります。
日本には1872~1875年(明治初期)に海外からもたらされました。もっとも、江戸時代にはすでに輸入されていたそうです。当時は気候が合わなかったのだとか……。
豊富な果汁とルビーのような見た目でお馴染みの佐藤錦は、山形県の東根市にて、大正時代に誕生しました。千疋屋総本店でも佐藤錦は不動の人気です。
![昭和54年に誕生した「紅秀峰」。「佐藤錦」より大ぶりで、ぷりぷりの食感が魅力。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/0/1280wm/img_30413cdcc5ee1ec9a3748ae13fbd7919477297.jpg)
また、「紅秀峰」という品種も取り扱っています。紅秀峰は「佐藤錦」と「天香錦」という品種を交配して昭和54年に誕生した、新しい品種。
大きい粒と鮮やかな赤い色を持ち、可愛らしいハート形をしています。佐藤錦よりも2週間ほど遅い収穫で、酸味が少なく糖度が高いことが特徴です。
2023.05.28(日)
文=宇野なおみ
撮影=釜谷洋史